2007年03月23日

2003.01.18 満月

満月図に表される「目的意識」

さて、今回の満月(2003.01.18.19:47)は、山羊座と蟹座の間で起こります。太陽を「目的」、月を「実際の活動の中心」としてイメージを作ると、目的は山羊座のイメージである「全体としてしっかり機能する構造を作る」となるでしょう。やるべきことを一生懸命達成しなければならないという意識が強まります。そういう意識をもちながら、実際の活動としては蟹座的な舞台である「身内や仲間の気持ちのつながりを深めていく」シーンで動いているというイメージをつくることができます。あるいは、新たな活動拠点を確立しようとしているのかもしれません。この満月に対して、それぞれはトラインの関係になっている土星と天王星が、太陽と月へはクインカンクス、あいるは、セミセクスタイルという「考えて、調整し、矛盾に対応していく」アスペクトを形成しています。

満月と土星・天王星のトラインが組み合わさったグループ

この山羊座での満月ですが、いつもより少し深く追求して、山羊座の支配星である土星が最近どのように変化してきたのかをたどってみましょう。このシリーズでも何度か触れたように、土星は双子座にあり、ここしばらくの間、冥王星とのオポジションを形成した後、天王星とのトラインを形成しています。そして、今、また逆行しながら冥王星とのオポジションへ近づきますが、このアスペクトはもう正確に形成することはありません。このような動きのイメージは、日本の政治・経済の構造改革や世界情勢ではテロとの戦争などさまざまな側面に反映されています。土星と冥王星の動きをサインを考慮に入れながらイメージにしてみると、哲学的な統制がないために起こった混乱(射手座の冥王星)を方法論や情報流通を構造化(制度・政策の整備/諜報活動の強化など)することによりコントロールしよう(双子座の土星)とするのですが対立し、最終的には哲学的なビジョンを広げていく必要がある(射手座冥王星)ことを意識化(土星)していくような筋になります。この後、土星は天王星とトラインになるので改革すべきポイントに気がつきやすくなるわけですが、逆行している土星は今もう一度冥王星とのオポジションのテーマを思い出そうとしている感じですね。つまり、今回の満月はこのような流れの中にある土星の意向や気持ちを尊重して動こうとしているのです。満月後、まもなく太陽は水瓶座に移行するので、焦点は間もなく構造確立とコントロールの問題から改革すべきポイントを把握することに移っていくでしょう。また、この太陽の目的に対して射手座に入ったばかりの火星がセクスタイルになっているので山羊座の「秩序やルールを確立しみんなに守らせる」目的を射手座の「みんなのモラルに訴え、気持ちを盛り上げる」かたちで行動化が促進されるでしょう。

木星・海王星のオポジションを中心にしたもう一つのグループ

星座の終わりのほう(太陽、月、土星、天王星)から頭(火星)にかけて分布しているこれらの天体に対して、別のグループの天体があります。これは、海王星と木星のオポジションが中心になって働いています。このオポジションに対して金星が「調停の位置」にあり、冥王星へと近づいていっています。水星はメジャーアスペクトを作っていませんが、金星と海王星のほぼ真ん中あたりにあります。こちらのグループがもうひとつのテーマを作るのですが、こちらがどんなイメージになるか考えてみましょう。

木星の働き、海王星の働き

まず、中心になる木星と海王星のイメージを考えてみましょう。このアスペクトは、昨年9月11日に初めて正確に形成され、その後、今年の2月16日、6月3日と次々と形成されている過程の最中です。木星は、社会の多くの人が共有する哲学や未来のビジョンのようなものを表します。流行やモラル意識、景気感など、人々の間に沸き上がってくる動きのようなものなどに関係があるでしょう。一方、海王星は夢や希望、不安のために我を忘れるような感覚があり、確固とした中心、あるいは、境界をぼやけさせていく効果があります。海王星は、天王星や冥王星と同じく、土星より外側にあるので、土星が確立しようとする秩序や構造をそのときの集団的なの現実に合わせて修正していく働きをする仲間です。つまり、海王星は土星の確立した秩序を、中心や境界をぼやかすことにより変化するきっかけを与えるのです。

両方が組み合わさると...

木星のほうは、土星が確立した秩序や境界の中で可能性を広げていこうとしますので、この秩序や境界の感覚が海王星によりぼやかされると無限の可能性を感じたり、不安がエスカレートしたりとただでさえうつろいやすい流行や景気感などがとても大きく流動しやすい状態のイメージになります。このような変動要素は発展の土台となる土星の基礎や秩序構造があいまいになるため、安定して発展するためには不利になりますが、より広い範囲に意識を広げ秩序を作り直していく側面に対しては促進していく効果があります。そして、アスペクトがゆるみ、こうした土星より遠い天体の原理の影響が少なくなってくると、あらためて土星はじっくりと発展していく構造をつくっていくことになります。つまり、この木星と海王星のオポジションは、このような過程を通して、現在、それぞれの個人や組織、国、民族などが採用している哲学やモラル、未来へのビジョンの中で前提とされていた範囲の感覚がぼやけ、それに困惑あるいは幻滅を感じ、より広い範囲で通じる理想的な哲学やモラル意識を模索していく動きを促進していくでしょう。そのような動きが、昨年の秋から今年の夏にかけて3回正確に形成されるこのオポジションのタイミングを中心にしてゆっくりと進んでいるのです。この木星は、逆行を終えた後、冥王星とトラインになります。前回のテーマで説明したとおり、冥王星は見えない部分も含む影響範囲のすべてを動かそうとする原理ですので、これが哲学やビジョンを広げていこうとする木星と強調するように関われば、より大きな、あるいは、深い範囲に通用するような考え方やモラルの形成が促進されることになるでしょう。

この木星・海王星の働きを身近な場面に反映する内惑星

昨年末から金星は、蠍座の「他人との信頼関係」という分野で美意識や日常的な活動対象として好ましいものを選んできました。そのときはこの木星と海王星のオポジションに対してTスクエアを組むことになり、対人関係や価値観の理想を再考慮する必要を強く感じたことでしょう。現在は、金星は射手座に入り、海王星とセクスタイル、続いて木星とトラインという具合で進んでいます。トラインやセクスタイルの関係は、現状の中で積極的なものを促進します。つまり、このあたりの時期は、上で説明した哲学やモラルの再形成の過程の積極的な側面を個人個人が価値観や美意識として認識しようとする傾向が強まるでしょう。広がった夢や理想がもたらす楽しさや心地好さを感じる機会があるかもしれませんね。なお、水星はこれらの天体の度数あたりにありますがメジャーアスペクトを組んでいません。つまり、これらのテーマや動きを意識しますが一定の表現の姿勢を決められず、模索するような状態になるのでしょう。

第3デーカンのグループと第2デーカンのグループ

今回の満月のホロスコープは、星座の後半の度数にあるグループと真ん中あたりの度数にあるグループを分けて考えてきました。ということは、この記事で扱っているサビアンの視点で考えると、太陽を含む星座の後半の度数による「構造確立」に関するテーマは3番目のデーカンの「自身とそれを包む全体との関連性」の文脈で、そして、木星海王星中心の「哲学的理想追求」に関するテーマは2番目のデーカンの「自身と対等の相手や仲間との関連性」の文脈でそれぞれ展開しやすいかたちになっています。このような満月図の影響は、自分がどんな原理に親和性をもっているかとか、より具体的には、どんな立場からどんなビジョンをもちながら(つまり、どんな出生図をもちながら)このトランジットを体験しているかということにより感じ方は変わるでしょう。しかし、そのような影響を排除してイメージを作れば、大きくまとめると、長期的な集団的な動向を作っている部分、例えば、属する会社や政治構造などがその管理機能を再編している流れの中で、同等の他者と触れ合うより日常的な場面、例えば、会社間の取引や対人関係、協力関係などを行う次元では、モラルや哲学の再考や理想の追求が行われているようなイメージで感じられるのではないでしょうか。サビアンは、細かい部分のイメージをつめていくときに有効ですが、その効力を十分に発揮させるには、大まかな全体像の細部を少しずつ具体化していくとよいでしょう。記事では、どうしても部分部分しか扱うことができませんが、なるべくさまざまな視点で全体像から詳細へとイメージをしぼっていく過程を紹介しようと思っています。

実際のシンボル

では、今回も抽選で一つ天体を選び、具体的なサビアンシンボルを考えてみましょう。海王星は、この満月の少し前、1/13に水瓶座の第2デーカンに入りました。サビアンシンボルは、

AQUARIUS11:Man tete-a-tete with his inspiration.(自分のひらめきと向き合う男)

です。海王星の働きについては、上で説明しました。ここでは、まず、その海王星の「秩序や境界線をぼかす」働きが水瓶座によりどんな方向に向けられる傾向があるかということを考えてみましょう。水瓶座は、獅子座の反対側にあるので、牡羊座に対する天秤座の働きと同様、個性を創り出していくこと(獅子座のテーマ)に関して、客観化し、優れた方法を選ぼうとするテーマがあります。これは、多くの英雄が自分の武勇伝を語り合っている「場」のようなイメージで、そこでは、みんなの目標となるような理想の英雄物語の「型」がつくられます。それが、みんなの将来の「希望」の像になるのです。それらには、個人個人の創造性を引き出す力があるので、社会の中で働く実際の法則の力のようなものになっていきます。そして、そんな水瓶座の最初の度数である

AQUARIUS1:An old adobe mission.(古いレンガ造りの伝道所)

には、そんな希望の像がたくさん納められているのでしょう。水瓶座の第2デーカンでは、そのような法則の創造力を引きだそうとする力は、対人関係や自分が外の世界で活動しようとするような場面で意識されます。今回のサビアンでは「ひらめきと向き合う」という部分にそういうニュアンスが含まれています。つまり、ある人が「自分の創造性を引き出す法則の力(水瓶座)」と一対一で対面しているわけです。つまり、海王星の働きにより、このような原理のイメージの中でこれまで固定化していたものがぼやけ、理想化され、新たなイメージに変化しようとしているのでしょう。例えば、水瓶座のイメージを「科学者」と想定すると、これまでは科学者はどこかの研究所にいてあまり普段は考えもしない存在だったのが、いつのまにか魅力的な人物像ができ憧れの対象になっていき、この度数ではそんな科学者が手招いているようなイメージなのかもしれません。

AQUARIUS6:A performer of a mystery play.(ミステリー劇の演技者)
AQUARIUS7:A child born of an eggshell.(卵から生まれた子供)
AQUARIUS8:Beautifully gowned wax figures.(美しい衣装を着た蝋人形)
AQUARIUS9:A flag turned into an eagle.(鷹に変化する旗)
AQUARIUS10:A popularity that proves ephemeral.(一時的だと証明される人気)

海王星は、最近、この第2デーカンに入ってきたばかりですが、その前はしばらく第1デーカンとの境目を前後していました。第1デークの時期は、個人個人の中でそんな理想的な武勇伝に影響されるときの気持ちを味わう過程だったのです。味わって消化した結果、その原理を他人との間で働かせようという第2デーカンの動機へとつながっていきます。こうして、だんだんとこのような理想的な関係の法則の働きを利用して、みんなが互いに個性を発揮できる場をつくろうとする協力関係を人々の間で機能させることが魅力的に感じられるようになっていくのでしょう。例えば、誰かが他人を一生懸命褒めている姿を見たとしましょう。そういう状況で「自分も褒められるようにがんばろう」という気持ちが動くのを意識するのが第1デークの後半だとすると、第2デーカンになると、それを利用して他人のやる気を引き出すことができるという原理を利用しようとし始めるのです。海王星は、集団的な原理を表す天体で、個人においては意識には上りにくい集合無意識の次元で働く天体です。その次元でのこのような変化を認識するのは難しいかもしれませんが、きっと思わずそういう状況で気がつくと気持ちが強く動いてしまったなどのように認識されるかもしれませんね。


(星座とサビアン・その7より)
posted by ryu at 01:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2003 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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