2007年03月23日

2003.06.14 満月

そろそろ梅雨ですね。今回は、夏至の直前の満月になります。さっそく、満月図を見てみましょう(2003.06.14.20:15)。太陽と月は、双子座と射手座の間でオポジションになっています。新月は、コンジャンクション、満月はオポジションですが、コンジャンクションは牡羊座と同様「どうなるかわからないが、まず、動かしてみよう」というテーマがあります。これに対して、オポジションの方は、「しっかりした目標や対象を意識してそれを実現しよう」という方向性をもっています。このため、満月の解釈では、「何をテーマに取り上げ」、「どのように展開させていきたいのか」ということを考えていくとよいかもしれません。太陽の双子座のテーマがもっとも効果的に刺激を与えるのが反対側の射手座のテーマです。射手座は、広い視野と応用力をもっていますが、抽象的なため、個々の具体的な事例に適用しにくい側面があります。それに対して双子座は具体的な場面での対処法についての知識が豊富です。今回の太陽は、この具体的な知識や方法論を工夫していく力を抽象的な精神論やスローガンばかり先行して具体化していかない現状(月)に対して適用していこうという方向性をもっています。月は、冥王星とのコンジャンクションを過ぎたばかりで、根本的な変化の必要性を痛感して、見えなくなりかけている全体性を取り戻そうと必死になっているようなイメージがあります。目に見える動きだけでなく、表面に現れない人々の動機についても意識しながら、具体的な場面での応用力をつけようと情報交換がなされていきそうです。

アスペクトのかたまり別にテーマを意識

これらの動きの背景には、去年から続いている木星と海王星のオポジションの影響もいまだに働き続けています。これは、原理的には、現在の社会モラルや主流になっている考え方(木星)に幻滅し、理想的なより範囲の広い世界(海王星)で通用する考え方を探していこうとする動きです。しかし、これはすでに最後の正確なオポジションを過ぎているため、主要なテーマはこれまでに現象化しているかもしれません。木星は、海王星とのアスペクトから冥王星とのアスペクトへ移っていくので、単に理想を想い描くだけでなく、実質的な変化へと向かっている感覚があるでしょう。今回は満月自体が冥王星とかかわっているので、この変化の必要性を強く意識する主要なテーマが、社会的な考え方のトレンド(木星)の変化を促進する感じがします。

土星と天王星

今回の満月図には、もう一つ重要なテーマの固まりがあります。その中心になっているのは、土星と天王星の間のトラインです。土星は、6/4に蟹座へ入り、すでに3月に魚座に入っていた天王星に対してトラインになるサインへ入ってきました。そして、これらの2つの天体は6/25に正確にトラインになります。土星と天王星のトラインは去年の8月、12月に続き3回目で、前の2回は双子座と水瓶座の間で起きていました。土星と天王星のアスペクトは、理想的な考え方(天王星)をもとに、みんながしたがって活動するための構造やルール(土星)をつくりだすように機能します。このテーマも木星と海王星のオポジションと同様にここしばらくの間続いていたテーマです。しかし、これまでは風のサインで方法論や情報、技術などがテーマだったのに対し、今回は水のサインになり、実際に体験したときの感覚や気持ちのつながりなどが焦点になっています。個々の手順や能率より、生活全体としてうまく回っているかということがポイントになってくるでしょう。今回の満月図では、この天王星に対して火星がコンジャンクション、水星と金星がスクエアになっています。実際のいろいろな動きはこのあたりのテーマが中心になって進行していきそうです。双子座は、個人個人が身近なできごとを認識したり、会話や情報交換している様子に関係しますが、魚座の天王星により、気軽に行っていたことが知らないところで他人を傷つけていたということに気がついたり、学校や通信・交通機関などに関する突然の変化なども考えられます。火星は、天王星とコンジャンクションであり、まだ、水瓶座でもあるので、いつもと異なる行動を試したり、改革的な動機を行動に移したりするかもしれません。

これらの具体的な行動が、今回の満月のテーマである「この具体的な知識や方法論を工夫していく力を抽象的な精神論やスローガンばかり先行して具体化していかない現状(月)に対して適用していこう」というテーマを意識して動いていくのでしょう。

実際のシンボル

では、今回もこの図の中から抽選で一つ天体を選びそのサビアンシンボルについて考えてみましょう。今回は、6/4に蟹座に入ったばかりの土星に注目してみましょう。この土星は、天王星と協力しながら社会的な秩序を改善しようとしています。蟹座のテーマの中には、きちんと生活ができるようになることが考えられます。これが魚座の天王星と一緒に働けば他の国や他の地域の人々がどんな生活をしているのかという情報を参考にしながら、自分たちの生活をしっかりさせていくのかもしれません(土星は、社会や集団みんながあるテーマ=今は蟹座をしっかり機能させることができるように秩序やシステムを作り、維持していきます)。この土星は、今回の満月図では、蟹座の2番目の度数にあります。そのシンボルは、

CANCER2:A man suspended over a vast level place.(広く平らな場所の上につるされた男)

です。どんな印象でしょうか。「吊されている」と自分では動くことができませんが、広く平らな場所は眺めは豊かです。ちなみに、双子座の最初の度数のガラス底ボートは、自分で動くことができます。これだけからイメージをしぼっていくことは難しいので、いつものように順番に整理して考えてみましょう。

まず、蟹座自体の意味を考えてみましょう。牡羊座から蟹座までは、基本的な4元素を個人が自分の内面で働くのを意識化していくことがテーマになります。4番目の水の元素は、いろいろなものを溶かし、共有し、みんなが一体となって働く場や心理的環境をつくりあげます。このようなことから、蟹座は、何らかの集団やグループに属したり、自分や周囲の人々が一体になって機能するような(心理的)状況をつくろうとする動機が働きます。また、これを認識するには、時間の経過を意識することが不可欠で、一連の繰り返しのパターンを利用しながら、自分のさまざまな動機、あるいは、人々の活動がどんな結果を生んでいったかを振り返り、全体としてどう機能したかを評価していきます。さて、どのサインも一番最初の度数には、そのサインの原理のもっとも根本にあるものが象徴されます。蟹座の1度のシンボルは、

CANCER1:A furled and unfurled flag displayed from a vessel.(船に掲示される巻かれ広げられる旗)

です。私には、「巻かれたり広げられたりしている」旗というのが、蟹座が経験を評価するために利用する「一連の繰り返しのパターン」としてイメージされます。そして、この度数で重要なことは、「どの旗を揚げるか」ということを意識することです。つまり、どんな集団に属し、どんな経験のパターンを追いかけようとしているのかを意識するのです。

さて、今回のテーマである蟹座の2番目の度数は、このような蟹座の中でも最初のデーカンにあります。さらに、その中でも前半です。これは、上のような蟹座のテーマを個人の内部で積極的に働かせることを通して意識化していくことを表しています。第一デークは、「まずは自分の中で動かしてみる」、第二デークは、「相手や目の前の環境の中で動かしてみる」、そして、第三デークは、「社会や組織全体の中、あるいは、抽象的な考えの中で動かしてみる」ことを通して意識化していくのでしたね。最初の10度の第一デークは、ある意味で牡羊座と似たようなニュアンスがあり、まず、そのサインのテーマ自体を動かしてみなければ、それが何なのか、どんな風に働くのか、何のために生かせるのかよくわかりません。このため、その意識の焦点には複雑な部分はまったくなく、単純にその原理を動かし(最初の5度)、反応を認識する(2番目の5度)というのがテーマなのです。そして、それが必然的に個々のそれ自身の中での認識になるわけです。では、その原理を単純に認識していく5つのステップはどのように働くのでしょうか。

1ステップ目は、単純にその部分のテーマを動かしてみる段階です。蟹座の最初の5度の1ステップ目では、「旗」を選び、巻いたり広げたりしてみました。つまり、属する集団や追いかける体験を意識したのでしょう。2ステップ目(これが今回のシンボルですが)では、最初の働きかけに対する反動や環境の反応・結果を意識します。

CANCER2:A man suspended over a vast level place.(広く平らな場所の上につるされた男)

今回のテーマである土星のある蟹座の2番目の度数は、「吊された男」です。「旗」を選んだことにより起こった結果、あるいは、環境の反応から認識されるものがここに象徴されています。つまり、属する集団や経験のパターンを選んだために動き回る自由が奪われ、じっくり観察し、一体になっていく対象の「広く平らな場所」が現れたのでしょう。「帰るべき決まった場所=家や故郷」を認識するのでしょうか。

CANCER3:A man bundled up in fur leading a shaggy deer.(毛深い鹿を先導する毛皮に包まれた男)

「毛皮に包まれている」というのは、保護されているようなイメージがあります。自分も連れている動物も長い体験の歴史に保護され支えられているのかもしれません。3ステップ目では、1〜2ステップで意識されたことを積極的に応用、理解していく展開です。最初の動機とそれを動かしたときの反応や周囲の変化を繰り返し観察しながら、どういうことが起こるのかを概念的に理解し、さらに、積極的に応用していこうとします。過去の体験や文化・歴史に保護されている自分たちの姿を認識し、どこかへ向かって歩いていこうとしているのでしょう。

CANCER4:A cat arguing with a mouse.(ネズミと議論する猫)

4番目のステップは、3番目で理解したものを実際の環境の中で利用できるように技術化していく段階です。過去の体験や文化、本能的な行動パターンなどは、それが働く現場であらためて意識化して再現していかなければその役を持続的に果たせない。猫がネズミを食べるという食物連鎖の大きなシステムの中での役割分担をあらためて現場で意識化しながら実行しようとしている姿がイメージできるでしょう。

CANCER5:An automobile wrecked by a train.(列車に破壊された自動車)

5番目のステップでは、4番目までの過程でできた「技術」の成果を自分のさまざまなテーマを含む全体性の中で積極的に役立てていく工夫をしていきます。このシンボルでは、個人的な乗り物である車から、集団的な乗り物の電車へ乗り換える意義を意識することがテーマになっているようです。こうして、最後は、より大きな集団への参加や過去の体験を大切にしていく意志へと続いていった蟹座の初めの5度ですが、今回の土星は2番目の「吊された人」にあります。これは、テーマや帰る場所を決め、時間をかけて観察しようという姿勢で周囲の環境を意識している状態。そして、魚座の天王星との120度がもっと広い世界との文化交流ということを考えると「三位一体」などといいながら考えられていっている地方分権などのテーマはとてもタイムリーかもしれませんね。

(星座とサビアン・その12より)
posted by ryu at 15:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2003 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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