2007年03月23日

2003.07.14 満月

雨の日の多い梅雨も終わり本格的な夏がやってきますね。今回の満月は、7月14日に起こりました。さっそくホロスコープを見てみましょう(2003.07.14.4:22)。今回の満月は、蟹座と山羊座の間で起こっています。蟹座は、北半球では太陽がもっとも高く上がり、創造的なエネルギーに満ちあふれる時期です。それに対し、山羊座は、太陽はあまり高く上がらないので、エネルギーをためるというよりは消費する時期です。もちろん、少ないエネルギーを無駄遣いはできないので、しっかりと目的をしぼって効率よく利用しようとします。今回の満月は、月が山羊座にあるので、効率よく目的をしぼったかたちで動こうとするさまざまな現場(月)に対して、組織のまとまりを意識させ、みんなでうまく動かしていこうとする動機やエネルギーを注入するようなイメージです。生活を安定させるために毎日決まった仕事に励んでいるお父さんに家族が「ありがとう」と声をかけてやる気が沸いてくる感じかもしれません。

満月に直接アスペクトしている天体

このような中心のテーマになっている満月に対して直接天体がアスペクトしていると、その天体のテーマが中心のテーマの働きの中に加わります。水星が加わっていれば言葉などに表し、コミュニケーションの中に表れやすくなります。金星なら美意識や価値観の表現や他人を理解し協力する過程などに表れ、火星ならものごとを積極的に行動化し、実現していく方法の中に表れるような具合でしょうか。しかし、今回の満月に対しては、メジャーアスペクトは形成されていません。このような場合は、メインのテーマはお互いに心の中にとどめがちで、あまり、直接的に表にあらわし情報交換や活動に反映させたりしない傾向があります。もちろん、ある意味で多くの人が意識しているテーマなので大きな流れや動機の中に感じられるようになるでしょう。また、今回の満月には木星と冥王星のトラインが太陽と月に対してクインカンクス(150度)の角度で関わっています。このためメインのテーマといっしょにこれらのテーマも意識されがちになります。クインカンクスは、積極的な動きを表すというよりは、「難題の解決策を見つけようとする」ようなイメージで働きます。木星と冥王星は、「細かいことを気にせず大きなビジョンを追いかけよう」とする木星の拡大の意識と個人個人の複雑な動機を全体的にまとめていこうとする冥王星の機能がいっしょに働くので、多少の困難を抱えていてもみんなでがんばろうと情熱を高めようとする一方で、多少押し付けがましくなったり傲慢になったりする特徴が現れます。これは、みんなで共有できる考え方やビジョンをより広い範囲で共有しようという過程で根の深い複雑なテーマを扱っていく側面があります。タブーやあからさまに扱えないテーマについての概念を修正していく動きもあるかもしれません。これが、「お父さん、がんばってね」のメインテーマを修正するような働きをします。素直にがんばってねといえない部分があるかもしれません。

このメインテーマに対して、伏線として働いている他の天体の状況を考えてみましょう。次の大きな塊は、天王星と土星のトラインに火星と金星が重なっている部分です。土星と天王星は、うまく機能していない社会的な機能を見つけ、改善していこうとする動機です。金星と火星は、そのテーマにそって具体的な課題を見つけ実行していこうとする働きがあります。しかし、これらをよく見ると、すでにアスペクトは正確に形成されており、すでにテーマは選ばれ行動に移されている状態であることが推測されます。つまり、「改革をしようとして何らかの活動を行いました、すると、こんな状態が見えてきました。」という時点の状況でメインテーマを意識しようとしているのです。火星は魚座にあり、地域や時間に限定されない普遍的な心の働きにしたがって行動化しようとします。蟹座の金星は、具体的な対象の属する組織やルーツを明らかにしてそこでの心のつながりを活性化しようとします。どちらも水のサインなので、火星はある程度気持ちに共感して行動をとりましたが、金星の身近な感覚を理解してほしいところはしっかり理解されなかった感じがあるかもしれません。魚座の支配星の海王星はメジャーアスペクトがなく、空回りしがちですが、金星とクインカンクスになっています。これが火星の動機の的外れさをあらためて意識させるかたちになっています。また、水星もアスペクトがないので、コミュニケーションが有効に働きにくいですが、獅子座の初めに入っているので自分のことを語りたい衝動はとても強くなっているでしょう。

実際のシンボル

では、今回もこの図の中から抽選で一つ天体を選んでサビアンシンボルを考えてみましょう。今回のテーマは、的外れな行動をとってしまった(少なくとも今の金星にとってはそう感じられそうですね)火星です。ちなみに、火星はもうすぐ逆行を始め、的外れを反省します(笑)。火星はエネルギーを何かに向けて利用することを表しています。行動化したり、主張したり、自分の目的をはっきりと環境の中に示しながらエネルギーを動かします。そして、火星のサイン及びサビアンは、それを「どんな動機で」行ったか、「どんな風に」行ったか、どんな「対象あるいは目標に向けて」行ったかなどを示します。まずは、シンボル自体を見てみましょう。

PISCES9:A jockey.(騎手)

火星は、魚座の9番目の度数にあります。これは、魚座の中の最初のデーカンの後半にあります。まず、魚座がどんな性質があるかを考えてみましょう。魚座は、水の元素で柔軟の動きのパターンをもち、社会あるいは普遍性と関わる領域(3つに分けた3番目)にあります。情感や周囲との気持ちのつながりを扱い、変化しやすい性質をもっています。そして、それが社会や宇宙全体と自分の関わりに興味をもっているのです。魚座の性質を考えるために魚座の最初の度数のシンボルを見てみましょう。

PISCES1:A public market.(公共の市場)

さまざまなものが一つの場所に集まって流通する市場のイメージです。市場では、いろいろなものがそれまでにどう役立ったかということにより需要と供給のバランスができ、価値づけされ、いろいろなところへ流通していきます。市場には、ある意味でそのときの社会全体の気分が集約されています。このように、集団や社会全体の気持ちの動きに反応することが魚座の一つのテーマです。このため魚座は環境の中の目に見えない雰囲気のようなものにとても敏感になる傾向があります。芸術家や水商売などが魚座に関連づけられるのは、このような周囲の人々の気持ちの動きに敏感になる特徴からでしょう。魚座の最初のデーカン(10度)では、このような特徴を個人の内面の体験という方向性で追求していきます。さらに、デーカンの前半では、そのような特徴を集団や組織(第一デーカンの場合は自分)の中に積極的にもたらそうとする視点をもちます。それに対して、今回のテーマの火星の度数のあるデーカンの後半は、その特徴を機能させたときの組織や集団(あるいは自分)の反応が重要になるのです。では、前半に比較して後半がどんなイメージになるかを後半の最初の度数の6度のシンボルで確かめてみましょう。

PISCES6:Officers on dress parade.(衣装行進している将校たち)

前半の1度の公共の市場では、組織的に機能している全体の「気持ちの動き」に注目すること自体がテーマでした。後半では、「全体の気持ちにしたがって動いている将校」に注目が向きました。つまり、ただ単に「全体の気持ち」を意識するだけでなく、それに反応して動くことのほうがテーマになります。信仰心や奉仕する気持ち、全体のために動こうとする気持ちの大切さを学んだり、それがどんなものなのかを実感することがテーマになるでしょう。この後半のテーマは、そのまま次の2〜5ステップを通してさまざまな側面から体験されていきます。

PISCES7:A cross lying on rocks.(岩の上に横たわっている十字架)

後半の2ステップ目では、1ステップ目のテーマが引き起こす反応に注目します。つまり、信仰心や全体の期待に応えて行動したときの相手や周囲の反応に注目するわけです。1ステップ目では、信仰心にしたがって動くこと自体の体験でしたが、この度数では信仰の対象に注目します。全体の期待にしたがってみんなで動いたとき、「全体の期待」というのは信仰の対象にかわります。つまり、「想定」したものがその意味を発揮するようになるのです。しかし、ここでは、まだ、信仰の対象を大切にしようとする気持ちを意識する段階です。

PISCES8:A girl blowing a bugle.(ラッパを吹く少女)

3ステップ目では、信仰による行動と信仰の対象の関係をさまざまな角度から理解することにより、夢の実現や多くの人々が一体感や同じ世界に属する感覚を感じるなどの効果を認識します。これは、予感が実現するということに興味をもつ傾向になるかもしれません。あるいは、そんな予感を周囲に意識させる役目を受け持つことになりやすいでしょう。

PISCES9:A jockey.(騎手)

4番目の度数は、その次元のテーマ(この場合は第一デーカンの後半の「全体の気持ちの動きに反応すること」)を安定して行うことができるように技術化/訓練していきます。「騎手」は観衆みんなの期待を背負って馬を走らせます。3ステップ目では、理解し可能性を広げるようとするため、結果に関係なくその効果を試していきましたが、この4番目のステップでは、よい結果も悪い結果も起こるということに気がつき、コントロールすることを学ぼうとするのです。騎手は、自分の能力と人々の期待の関係を把握し、自分の行動が多くの人々の期待や反応にどんな影響を与えるかをよく理解し、ある意味でそれに責任をもちます。

PISCES10:An aviator in the clowds.(雲の中の飛行家)

5番目の度数では、4番目で身につけた技術を創造的に利用しようとします。あるいは、全体のまとまりの中でうまく利用していく方法を探します。ここで「創造的」に利用していくときには、「次の段階へ進む」という要素が加わってきます。つまり、第一デーカンの個人の内面で認識する段階から、次の第二デーカンの他人との関係の中で体験していく方向へ移行しようとするのです。飛行家は、自分やみんなの夢や期待を背負って空を飛ぶ技術を身につけていますが、騎手とは異なり、他人を空へ連れていくこともできるのです。

さて、今回の火星は、このような流れの中の9番目「騎手」の度数にあります。満月図の火星のアスペクトは、生活に関する構造(蟹土星)を人類の普遍的な気持ちの動きを意識しながら(魚座)改善しようといきなりひらめき(天王星)行動に移しました(火星)が、現場の生活者の感覚(蟹金星)にはうまくマッチしなかったかもしれないと反省する(魚座支配星の海王星と金星のクインカンクス)ような話の流れがイメージされます。このときの「行動に移し方」が「騎手」のシンボルにより示される、「自分の行動が社会全体の感情の動きに敏感に影響することを目の当たりにしやすい」かたちだったということです。あるいは、それを積極的にコントロールしようとする行動かもしれませんね。アスペクトからは、少し過去に起きたことがそのように思い起こされやすいイメージになっていますので、この満月より前に起こったできごとについて振り返って考えるテーマが強調されているかもしれません。少し前に起こったできごとで、そんなイメージに適合するものを探してみてください。

(星座とサビアン・その13より)
posted by ryu at 15:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2003 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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