2007年03月23日

2003.10.25 新月

今回も新月がテーマです。先月の天秤座の「美意識を相手(国民)に問う」というテーマは満月で総選挙へという流れに具体化していきましたね。今月は、相手の動機を探るのが好きな蠍座の新月から始まり、満月でいよいよ総選挙の投票がやってきます。では、さっそく新月の図を考えていきましょう(2003.10.25.21:50.東京)。

蠍座の新月

新月の場合は、太陽も月も同じ星座になっているので、「どの星座の特徴を意識する期間か」という視点で考えていくとよいでしょう。さらに、この記事のテーマであるサビアンなどを利用すると星座の特徴の細かいニュアンスまで考えることができます。それは、後半のサビアンシンボルの解説に回して、ここでは、新月図全体の大まかなテーマを考えていきましょう。今回の新月は、蠍座で起きています。蠍座は、獅子座から蠍座までの対人関係や周囲の環境との相互作用を通して変化していくテーマの最終段階です。つまり、人間関係の総まとめや結論のようなニュアンスがあります。水の星座は、さまざまなものを溶かし込み、新たなかたちでまとまるために集める働きがあります。次の火の星座の熱で変成し、乾くとしっかりしたまとまり(地)ができあがります。この水の働きが対人関係や直接かかわっている環境などとの間で働くとお互いに相手の性質をよく理解しながら親密にかかわっていこうとする特徴が表れます。言葉に表されない相手の動機を理解したり(これが実験室の中で働けば熱心な研究を行う動機になります)、深く現状を分析・洞察したり、信頼関係を築こうとするテーマにつながります。蠍座は、公の集団的な働きよりも目の前の個人同士のかかわりを重視するので、集団へ向けて情報を開示することには興味をもっていません。しかし、相手が秘密にしていることを明らかにすることにはとても興味をもっているでしょう。相手の動機を明らかにすることにより、状況をコントロールする力を得ることが蠍座の一つのテーマなのです。今回の新月は、そんないろいろな側面をもつ蠍座のテーマが基本になります。

新月へのアスペクト

新月へアスペクトしている天体は、このメインのテーマの追求に関していっしょに働く機能です。新月には、ぴったりと水星がくっついています。このため、今回の新月のテーマの追求には、情報交換や頭脳的な分析、知識や考察力の適用などが関係してくるでしょう。つまり、相手の動機を知るために情報交換や頭脳的な考察・判断が行われるようなニュアンスです。蠍座は、相手の動機を認識することにより、相互の関係の質が変化し、信頼関係をより強める働きがあります。しかし、このテーマはひっくり返せば信頼の裏切りなどという問題にもつながってきます。すると、裏切りがばれないように頭を使ったりという側面も出てくるでしょう。信頼関係を獲得するために画策したり、逆に裏切りを隠すために工夫したり、あるいは、そういう相手の隠れた意図を探ろうとしたり、蠍座の期間は目に見えないところでさまざまな動きが起こっているかもしれません。このような動きに対して天王星と火星がトラインでアスペクトしています。天王星は、集団全体の動機を明らかにし、改革しようとする天体です。蠍の秘密主義に対しては、公に情報を公示してしまう天敵かもしれません。しかし、トラインでかかわっているのでどちらもお互いの動きの目的を理解しやすく比較的スムーズにものごとは進みそうです。しかし、微妙なのは天体のアスペクトしていく順番です。実行力の火星は天王星の刺激を受けて改革しようとがんばっていますが、これに対して太陽が、そして、月が順番にアスペクトをしていきます。最終的には天王星からある程度離れたところで火星とトラインが形成されるので、しっかり改革の意図が守られてなんらかの決断あるいは行動(火星)に移されるのか、それとも、情に流される部分(魚座と蠍座)が出てしまうのか、というポイントは難しいところでしょう。

他のアスペクト

今回の新月は、このほかには土星と木星の間にセクスタイルがありますが、金星、海王星、冥王星などはあまり強くアスペクトに組み込まれていません(メジャーアスペクト)。海王星は、木星と土星とのそれぞれの間にマイナーアスペクトのクインカンクスを形成し、あわせてヨッドという複合アスペクトを形成しています。これは、目に見えないものや理想、不安など(海王星)のために社会的なルールやモラル(土星木星)を調整・適用していこうという方向に強く働きやすい傾向が現れるかもしれません。いろいろな噂や疑惑などをどう扱うか、理想をどう実現していこうかなどに関する社会的な関心が高まるかもしれませんね。金星は、ゆるく土星とトラインを形成しています。行動の対象として、協力の目標としてのイメージを作る金星は、やはり、蠍座にあり複雑な信頼関係のテーマに関心をもっています。そして、蟹座の土星とのトラインを過ぎているので、身近でルーツを同じくする人々との心のつながりをしっかりと機能させよう(蟹土星)というテーマを意識しながら、相手の動機を探ることに興味をもったり、力を合わせて行おうとしているイメージがあります。今回の新月は、これらの背景のテーマも抱えながら蠍座の他人の動機を理解することを追求していくことになります。

実際のシンボル

では、今回もこのような新月図の中で働くサビアンシンボルのひとつに注目してみましょう。今回は、太陽と月、そして水星がコンジャンクションになっている蠍座の2度、

SCORPIO2:A broken bottle and spilled perfume.(割れたビンとこぼれた香水)

について考えてみましょう。この度数は、水星のみでなく、太陽と月まで入っているので、今回の新月のメインテーマということもできます。この割れたビンとこぼれた香水というシンボルからどんなイメージが思い浮かぶでしょうか。割れたビンからは、保持している器や外部と内部を隔てている殻が裂けて中身が出てきている様子がイメージされます。そして、こぼれた香水は、目には見えないが強い影響を与えるものが漂っていそうです。さらに、香水なので、あまく本能に働きかけるような魅力をもった影響力のようです。では、いつものように順を追って考えてみましょう。

まず、蠍座のテーマは、前半でも取り上げましたが、「他人の動機を理解する」という方向性をもっています。これは、12サインを3分野に分けたとき、獅子座から蠍座は2番目の「対人関係や目の前の環境と相互作用する」過程に属し、その最後で感情の働きや他人との心理的なつながりを重要視する水の星座であることからわかります。さて、どの星座もその最初の部分は、星座の基本的な性質を意識し体験していくことがポイントになります。この段階では、まだ、さまざまな立場の違いを意識する視点が入っておらず、まず、その星座自体の本質的な性質をそのまま体験しようとします。しかし、実は体験する張本人はちょうど赤ん坊のように、まだ、自分と母親、あるいは、周囲の環境の区別がよくわかっておらずに単に衝動を行動に移しているだけのような意識ですが、客観的に見れば「個人が自分自身を行動に移し理解しようとしている」段階として考えることができるでしょう。つまり、これらの度数をホロスコープにもっている個人は、その星座に関する衝動を、まず、何もわからないところから、わきあがる気持ちに任せて行動に移し、体験しようとする特徴が出てくるでしょう。そして、蠍座の最初の5度の場合は、「他人の動機を理解する」という衝動をどんどん行動に移し、体験しようとしています。そして、さらに、次の5度(第一デーカンの後半)へ進むと、その行動化に対する反応を評価していく過程に入っていくのです。

では、度数を追って最初の5度の過程を考えていきましょう。

SCORPIO1:A sightseeing bus.(観光バス)

1番目の度数は、その星座の衝動を行動に移し体験するテーマの中でも最初のとっかかりです。蠍座の「他人の動機を理解する」あるいは「他人との気持ちの交流」の動機を最初に行動に移す場面が「観光バス」で、人々と一緒にいろいろな体験を共にしている場面です。観光地では知らない人とでも一緒に感動的な体験をするとお互いに親近感をもち、より深く知り合いたくなります。

SCORPIO2:A broken bottle and spilled perfume.(割れたビンとこぼれた香水)

1度では、最初のきっかけとして同じ体験を共にしますが、次の度数では、それにより引き起こされた状況に注意を向けます。割れたビンと香水の薫りは、初めて会った他人との間にある警戒心や社会的な表向きの顔のようなものが壊れ、中身の生々しい気持ちの動きが感じられてくる様子が想像できるのではないでしょうか。

SCORPIO3:A house-raising.(棟上げ式)

3度は、1度の働きかけや2度のその反応の様子を少し離れていろいろな角度から体験することにより、その星座の働きの価値を深く理解し、それに同調していくようすを表します。棟上式は、目的をもって多くの人々と力を合わせた結果の喜びを一緒に味わっているところです。心を合わせることにより、一人ではできないようなことを実現できる喜びをともにしています。

SCORPIO4:A youth holding a lighted candle.(火のともったろうそくを運ぶ若者)

4度は、3度で理解したその星座の価値を目的に合わせて利用できるようにコントロールすることを学びます。4度では、星座のテーマを働かせるべき状況が起こりやすいのです。ろうそくを運ぶ若者では、儀式は多くの人々と一緒の体験をする価値を世代を超えて伝授していく作業です。若者は、それを見習い訓練しているのです。

SCORPIO5:A massive, rocky shore.(大きな岩場の海岸)

5度は、4度までで得られた体験の意義をまとめ、次の場面へつなげていく過程です。個人や自然のまとまりの全体性に対する長い目で見た積極的な役割を示すとともに、その要素は次の6度で起こる環境からの反応を引き起こすきっかけにもなります。岩場の海岸では、長い間の波の侵食(水の働き)が硬い岩のかたちを変えていくことをイメージさせます。つまり、時間をかければ力を合わせることによりどんな大きな目標もかなえて見せようという意志の働きがイメージされるのではないでしょうか。

さて、今回の新月は、そんな流れの中で2番目の度数である「割れたビンとこぼれた香水」という度数に太陽と月、そして水星があり、メインのテーマになっています。これは、同じ体験を共にすることにより、普段は社会的な理由などにより内に秘めている心の動きが共有されていく様子が語られています。現実の中であてはまりやすい状況を考えてみると、おそらく、立場が異なったり意見を異にする人々が集まりいっしょに何らかの作業をしながらお互いの動機を探り合っているようなイメージかもしれません。水星も一緒なので議論やコミュニケーションの場面で相手の出方を探っているのかもしれませんね。そして、太陽はそんな場面での体験から重要な未来への方向を打ち出していくのでしょう。

(星座とサビアン・その16より)
posted by ryu at 16:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2003 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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