2007年03月23日

2003.11.24 新月

先日の月蝕は、多くの人々が「ハーモニックコンコーダンス」といって注目していました。みなさんはその効果をどのように感じているでしょうか。この月蝕図(2003.11.09.10:13)では、影響が度数の若いほうから順に時間を追って現象化していくと考えれば、金星や海王星の「理想の価値観」に基づいて行動(火星)していくことにより、社会の中での癒し(木星・土星・キロン)が実現していくような構図になっていますね。このような効果を、ぜひ、積極的に生かす工夫をしてみてくださいね。

射手座の新月

さて、さっそく今回の新月のチャート(2003.11.24.07:58)を見ながら、抽選で一つの天体のサビアンシンボルを考えていってみましょう。今回の新月は、射手座で起きています(日蝕でもあるので通常の新月より長期にわたって影響する可能性があります)。新月自体は天王星とスクエアになっており、この天王星は金星とセクスタイルになっています。天王星は、新しいやり方を試しながら多くの人々の間の理想の関係や社会構造を見つけようとしていく働きがあります。今回の新月は、そんな天王星の活動領域と積極的に反応しながら(スクエア)、みんなで行う新しい活動(新月)を射手座の方向に展開していこうという目標を掲げています。射手座は、9番目の星座です。12星座全体を3つの領域に分けたときには、3番目の社会性あるいは普遍性と関わる部分に属します。その中でも一番最初の星座なので、「社会参加」ということがテーマになります。自分が属している世の中、あるいは社会はどんなものなのかを把握し、積極的にそれに関わろうとしていきます。射手座は、自ら燃えあがる「火」の星座なので、新しい価値観を作り出していきます。つまり、よりよい社会を作るために積極的に社会全体に関わろうとしていくのでしょう。「社会」というのは、身近な人間関係であることもあれば、ある学問のある分野かもしれません。要するに、自分が関わっているものの全体性(社会)に影響を与えたいという動機を強く持っているのです。

その他のアスペクト

また、この新月図には、もう一つ大きなアスペクトの塊があります。それは、木星と火星のオポジションに対して水星と冥王星がTスクエアを形成し、さらにこれらに土星も関わっている部分です。このTスクエアは、さまざまな状況に合わせて変化する「柔軟」の星座の間でできているので、焦点が定まりにくいために混乱が起きやすくなりますが、その活動は考える力や応用力を鍛えてくれます。木星と火星の組み合わせは、社会的な活動の機会がたくさんあり、どんどんやっていこうという勢いはありますが、たくさんに手を出し過ぎ、すべてでしっかりと結果を出していくことが難しくなる傾向があります。活動のテーマ(火星)は、魚座の「みんなの夢や理想」を意識し、やる気になっていますが、社会に求められていること(木星)は乙女座の「実際の現場で役に立つこと」です。理想論ばかりにこだわっていると、活動が的外れになりやすいですが、大きなビジョンや人々の期待を感じたうえで(魚座)細かい作業(乙女座)に熱を入れることができれば建設的な活動ができるでしょう。さて、この木星と火星のオポジションには水星と冥王星がTスクエアで関わっています。また、水星と木星はお互いに相手の「家」を訪ねているような状態のミューチュアルレセプションになっています。水星は、知的な理解や方法論、技術、情報などの交流を促進する機能があります。水星と冥王星の組み合わせは、複雑で解決しづらい根本的な問題を知的に理解したり、それらを扱う方法や情報を流通させたりします。これらは説得力や強制力のある言葉や情報として現れてくるかもしれません。これが火星と木星の「さまざまな活動の可能性」を刺激しているのです。

海王星や土星はやや距離を置きながらもこれらのTスクエアにかかわっています。水瓶座にある海王星はだいぶ前に水星に理想的なビジョンをもたらし、水星はそれをもとに木星や火星を刺激しているイメージです。また、木星は土星とのセクスタイルを過ぎたところなので社会的な活動の可能性は、蟹座の土星の「地域的に心の通うような社会構造をつくる」テーマを具体化する課題を用意しているのでしょう。

実際のシンボル

さて、このようなそれぞれの動きは、射手座新月の「社会参加を促す」基本方針にのっとり追求されていきます。では、このようなテーマを含む新月図から、今回も抽選で一つ天体を選びサビアンシンボルを考えていきましょう。今回は、金星のある度数の

SAGITTARIUS27:A sculptor.(彫刻家)

に注目してみましょう。「彫刻家」はどんなイメージでしょうか。自分の頭の中に思い描かれた立体像をノミで削り出していく作業がイメージできますね。順を追って整理していきましょう。

サビアンでみる射手座のテーマ

まず、射手座という星座全体のテーマを考えてみましょう。射手座の(あるいはどの星座も)最も純粋なテーマは、最初の度数である1度に表現されているはずです。では、射手座の最初のサビアンをみてみましょう。

SAGITTARIUS1:Grand army of the Republic campfire.(「共和主義の威厳ある軍隊」のキャンプファイヤー)

サビアンでは、射手座はキャンプファイヤーで語られています。この「共和主義の威厳ある軍隊」は、アメリカ南北戦争後に軍に参加した人々により作られた組織で、その後、ルディアはこれを退役軍人という一般的な言葉に置き換えています。このシンボルには、集団や社会のために戦った人々が、キャンプファイヤーでその体験を語り合っている場面が表現されています。現場で戦った体験(蠍座)を持ちより、よりよい社会がどうあるべきかを考えようとしている様子がイメージできそうです。新月図の説明でも触れましたが、射手座は12星座を3つに分けたときの3番目の領域に入ります。2番目の領域は自分と同等の他者とかかわる、つまり、「現場」でいろいろな体験をする領域ですが、そのまとめ(蠍座)が終わり、3番目の領域に入ると、自分が属している組織や社会、あるいは、世の中全体との関りを意識するようになります。射手座のテーマである「社会参加」は、過去の戦いの体験をお互いに語り合う場(キャンプファイヤー)からスタートしています。

また、射手座は、支配星が木星であることから、援助や発展を促すこと、そして、寛容や甘やかしなどのテーマにもつながっていくかもしれません。高度な知識や哲学、宗教などにも関わります。

今回のシンボルはこのような射手座の中でも、3番目のデーカンの後半に含まれます。3番目のデーカンは射手座のテーマを広い社会と一般的に関わったり、抽象概念化しながら体験していきます。つまり、社会参加しようという気持ちや「世の中はこんなに素晴らしいんだ」というビジョンが世の中全体にどう役立つかを考えたり、多くの人々に向かって表現していきます。さらに、その後半は表現した対象の反応を理解吸収していく過程です。また、この3番目のデーカンの後半は、星座全体の最後にもあたるので、星座の体験をまとめると共に次の山羊座のテーマ(ビジョンを実質的に機能させる)へ移る準備にもとりかかる段階です。この領域の最初の度数のシンボルを見てみましょう。

SAGITTARIUS26:A flag-bearer.(旗手)

旗手は、グループ全体の目的やビジョンを旗という目印を使って明確にし、全体を動かしていきます。第3デーカンの後半なので「全体が反応している」ことを意識する度数です。ビジョン(旗)がグループ全体を実際に動かすことができることに気がつき、責任を感じるかもしれませんね。

SAGITTARIUS27:A sculptor.(彫刻家)

ビジョンが全体を動かすことができることを意識した後は、自分なりの全体像を作り、それを実際に手にすることができる喜びを感じるテーマに移っていきます。旗手では、理想像が社会を動かしたという事実に注目しましたが、彫刻家では、社会を動かすことのできた理想像の価値観を評価することになります。

SAGITTARIUS28:An old bridge over a beautiful stream.(美しい流れにかけられた古い橋)

理想像が社会的な動きをつくるというテーマが進んできましたが、ここでは、いろいろな理想像が社会的なトレンドをつくっていくうちに、よいものは長く残っていくことに気がつきます。古い橋は、美しい流れの景観にマッチし、人々に愛されながら長く利用されているのでしょう。

SAGITTARIUS29:A fat boy mowing the lawn.(芝を刈る太った少年)

4番目の度数は、その領域のテーマをいつでもしっかり利用できるように技術化する度数です。少年など子供の象徴は「成長していくこと」を思い起こさせます。太っているのは安定して余裕があるイメージです。「芝を刈る」という行為は理想的な暮らしを象徴しているかもしれません。理想的な暮らしを引き継ぎながら子供が育っていく様子が表わされているのかもしれませんね。しかし、太りすぎは考え物です。

SAGITTARIUS30:The Pope.(法王)

法王は、宗教の頂点、つまり、理想の社会像の集大成を象徴します。5番目の度数は、その領域のテーマを全体の中でどう生かすかという視点になり、次の段階へ移るためのまとめを行います。星座の最後では、その星座のテーマの集大成的な表現があり、次へ移行するために残っているエネルギーを使い尽くすニュアンスがあります。理想の社会像の集大成を意識した法王は、次の山羊座では実質的な権力を求めるインディアンの酋長へと変化していきます。

さて、今回の金星は、この流れの中の彫刻家の度数にあります。金星は、美意識や他人とどのような協力のしかたをしていこうか、調和的な関係をどう作り出そうかという側面を表します。それが、「社会を動かすことのできるような理想像の価値観を評価する」という方向を向いているわけです。これは、天王星とセクスタイルになっているので、広い情報網やメディアなどの中で斬新な印象を持って流れていくかもしれませんね。そして、その天王星は新月(日蝕)のメインテーマの認識を刺激していくようです。みなさんは、このような動機の流れをどう利用していきますか。いろいろな活動が起こりやすい木星や火星を含むTスクエアをうまく方向付けできるように利用したいですね。

(星座とサビアン・その17より)
posted by ryu at 16:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2003 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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