2007年03月23日

2004.02.20 新月

世の中を大きな視点で理解しようとしていく水瓶座や魚座の時期になっています。サビアンといえば、待望の松村潔先生の「決定版!サビアン占星術」が学研より出版になりました。少し前に角川より出版された「未来事典―3年後の私がわかるサビアン占星術」とともにサビアンシンボルを理解する強力な助けになりますね。なお、この「決定版!サビアン占星術」では、私も短いコラムを書かせていただいているので合わせて参考にしてください。

では、さっそく今回の新月図(2004.02.20.18:18JST)を見ていきましょう。新月は魚座で起こっています。つまり、これから1ヶ月の創意工夫のテーマの中心は、魚座の「世の中全体の心理的なつながりを大切にしよう」という動機をどのように生かしていくかということです。そして、この新月は天王星とコンジャンクション、土星とトラインです。天王星や土星は社会(あるいは組織)全体のルールや秩序について関わりやすく、また、それぞれはトラインで関わっているので天体同士は互いの必要性を意識しやすいので、このアスペクトは、秩序やルール、権力構造など(土星)を大衆の合意を意識しながら(天王星)建設的に修正していく方向性を持っています。どちらも水のサインなので感情的な側面や文化の歴史的な背景などを意識しながら改革を進めていくとよさそうです。

金星海王星木星のヨッドと夢に翻弄されやすい火星

個人個人の豊かさを求める金星と集団的な理想を思い描く海王星は協力的なセクスタイルになっており、例えば、多くの人々と枠を越えて交流しよう(水瓶)という理想を個人個人の豊かさを積極的な活動の中で(牡羊)追求したいという次元にうまく結び付ける工夫をするとよいかもしれません。この2つの天体に木星も関わっていることから上のような動機が世の中の流行やトレンド(木星)に現れやすくなりそうです。火星の具体的な活動をしていく力はとくに最初のうちには海王星とスクエアになっているので、夢や理想に翻弄され、熱くなり過ぎたり幻滅しやすいですが、後に木星とトラインになっていくので社会的な流れに支えられ安定した活動につながっていきそうです。

深いテーマを考慮する水星

一方、水星は冥王星とセクスタイルになっています。このため、メディアや日々の会話などに現れてくる情報は冥王星の表すタブーや深層心理、他人の動機、複雑な構造、金融など集団の信用構造の根幹に関わるテーマなどに関連するものが含まれてきやすいでしょう。現在木星は水星が支配する乙女座にあるので、これらのテーマを考慮した結果も流行やトレンド、集団的な思考の方向性を定める一端を担います。

今回の新月は、このような動きを伴いながら魚座の色をした中心のテーマを進めていきます。

実際のサビアンシンボル

それでは、いつものようにこの中から天体を一つ選び、サビアンシンボルの意味を検討していきましょう。今回のテーマは、金星の牡羊座14度を考えてみましょう。この度数のサビアンシンボルは、

「ARIES14:A serpent coiling near a man and a woman.(男と女のそばでとぐろを巻く蛇)」

です。ヘビは男女に飛びかかろうとしているのでしょうか。緊張を緩められない、また、不用意な動きのできない状況のようですね。

では、順を追ってサインの意味から考えてみましょう。前回扱ったように、牡羊座は内面の動機が行動として表現される最初のサインです。行動しようという衝動は強いのですが、最初のサインであるため「行動化するための具体的な方法論」は持っておらず、一か罰か、あるいは、あてずっぽうで行うしかありません。行動しながら失敗を通して学んでいくのです。持っているエネルギーにまかせて前進しますが、頼れる方法論や価値観、あるいは、援助などがないので内面では自信や安定感はあまり強くないかもしれません。

第二デーカンの前半

さて、今回の金星の度数は、このような牡羊座の第二デーカンの前半にあります。前回は牡羊座の第一デーカンの前半の説明をしました。どちらも前半なのでサインの性質や動機を積極的に実現しようとする面では似たような過程をたどりますが、異なる部分もあります。第一デーカンの場合は、サインそのものの始まりなので、そのサインの衝動を行動に移した体験があまりありません。そして、どれがそのサインらしいかということさえ自覚していません。このため何の自覚無しに動機が赴くまま行動に移すようになります。そして、第一デーカンの後半ではそれらの行動が周囲に与えた影響を評価し、そのサインの積極的な側面や難しいポイントなどを自覚し、個人の中でそのサインの働きの総合的な評価をまとめていきます。つまり、ある意味で第一デーカンはそのサインのアイデンティティ形成の過程です。そして、次の第二デーカンになると、第一デーカンで自己同一化したそのサインの価値観を他人に広めたり、未来の生活に生かしていく工夫をし始めます。サインの30度を12に割った場合、第二デーカンは獅子座から蠍座までに対応します。その一番始めは獅子座に対応するので、そのサインらしいやり方で「新しい存在や影響力になる工夫」をしようとするのです。では、ひとつひとつの度数を見ていきましょう。

ARIES11:The president of the country.(国の支配者)

牡羊座は自分の中で湧き起こる衝動を失敗を恐れず行動に移すことがテーマです。第二デーカンの初めでは、その衝動の効果や特徴を知った上でそれらを他人に対して表現したり現実の活動の中で実現する工夫をしていきます。国の支配者はいろいろな方策の効果を頭脳的に理解している上でそのときの状況に適したものを判断し、実行に移します。エネルギーは自分の決断に他人も従わせるという部分に注がれます。

ARIES12:A flock of wild geese.(野生の鴨の群れ)

2番目の度数は、1番目の動きに対する反応に注目します。鴨の群やメダカの群などを観察するとある一匹が始める動きにみんながついていき、別な一匹の動きにみんながついていくという動き方をしながら全体ではあたかもひとつの生き物であるかのようなみごとな動きを見せてくれます。リーダーシップを発揮した際の相手や環境の反応を意識しながら相手や他人が自然に反応しやすい方向へ動かすことを学んでいるのかもしれません。

ARIES13:An unsuccessful bomb explosion.(成功しなかった爆弾の爆破)

ビルを破壊しようとしたのか、トンネルを掘ろうとしたのか、爆破は目的をうまく適えることができませんでした。あるいは、爆破自体が不発に終わったのかもしれません。それでも、火薬や爆破の準備にはお金や時間もかかっており、間違って壊し過ぎてしまったものもあるかもしれません。このように、一つの動機の実現にはいろいろな方向に影響があること、そしてそれらが行為自体のインパクトに関わることなどを学んでいるのでしょう。3番目の度数は1番目の働きかけと2番目の周囲への影響の関係をさまざまな角度から体験し理解していくことに関わっています。

ARIES14:A serpent coiling near a man and a woman.(男と女のそばでとぐろを巻く蛇)

4番目の度数は3番目で得られた理解を確実にし、しっかり利用できるかたちへと洗練します。前回の第一デーカンでは恋人は秘密の散歩を楽しんでいました。男女は動機を世の中で具体化するときの役割分担の基本的な型かもしれませんね。大きなことを実現するには動機や欲望を共有する人々の間できちんと協力することが必要になるという部分に注目するのでしょう。

ARIES15:An Indian weaving a blanket.(毛布を編むインディアン)

5番目の度数は、その領域のテーマを自分自身の全体性の中でうまく生かしたり、次の領域のテーマに結び付けていく働きがあります。14度で人々との協力が重要であることに気がつくと、長期的な視点で動機を実現するためにじっくりとものごとを追求したり、全体の動機実現のために自分の役割をしっかり果たそうという態度を身につけたりするのかもしれませんね。

基本的に牡羊座のテーマは自分の衝動や動機を行動に移し、世の中で実現していくことですが、それぞれの度数で異なる側面に注目を移しながらそれにまつわる体験を進めていきます。

さて、今回の金星はこんな流れの中の「とぐろを巻く蛇」の度数にありました。金星は個人的な豊かさを追求したり、活動の目標となる価値観を意識したりすることに関わる天体であり、今回の新月図の中では海王星とともに木星を頂点とするヨッドを形成しています。個人の中に「蛇」のみんなの絶妙なバランスを維持しないと夢がかなわない(あるいは男女関係など基本的な役割分担が重要)という価値観を強く意識する人が現れ、それは次第に木星の流行や社会的な空気の中に広がっていきそうですね。

(星座とサビアン・その19より)
posted by ryu at 16:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2004 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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