2007年03月23日

2004.05.19 新月

今月は、月蝕がありました(2004.05.05.05:33JST)。この月蝕には海王星の影響が強く関わり、目標やリーダーシップの方向性などの中に理想や夢の影響が強く関わってきそうです。スクエアで関わっているので、同時に不安や幻滅などにより目標が見えにくくなることにも注意をした方がよいかもしれません。また、冥王星に対して火星や金星がオポジションになっているので、複雑な問題に対して長期的な展望で根気よく対処していくとよいかもしれません。焦るとエネルギーが溜まってしまいがちになりそうです。このような月蝕の影響は、通常の満月の影響よりも長く、半年ほどの期間を考慮に入れるとよいかもしれませんね。

さて、では、今回も新月(2004.05.19.13:51JST)を考慮していきましょう。新月は牡牛座の最後の方で起こっています。太陽と月は、2つの大きな光の源なので全体の方向性や明確に意識されるものの中心を示します。牡牛座は、個人個人の物質的な安定を享受しようということに興味を持ち、それを支える構造をじっくり構築し、維持しようとする特徴があります。牡牛座の中でも最後の方なので、そのような視点が社会(や組織、システムの)全体の中で有意義に生かされることに注目が集まるでしょう。個人個人の生活の豊かさを実現していくための構造を社会全体で考慮していくという視点は、個人的な経済への興味や年金問題への注目に関連するかもしれませんね。この新月は他の天体とメジャーアスペクトを形成していないので、このような注目の焦点は「うまく働いていない、どうにかしなければ」という模索的なイメージを伴って認識されるかもしれません。そして、解決の方法を探そうとする動機が強まる一ヶ月になりそうです。これは、月蝕での不安をひきずっているのかもしれませんね。しばらくすると太陽は(双子座にはいった後で)木星と天王星のオポジションにTスクエアで関わるので何らかのよい解決案や方向性をひらめくかもしれません。しかし、スクエアでもあるので軽はずみな活動で失敗しないような注意も必要でしょう。

この木星と天王星に対しては土星が調和的に関わっているので、比較的落ち着いた長期的で現実的な視点を持ちやすそうです。さらに、火星も加わっているので、実現力もありそうです。この土星と火星のコンジャンクションは蟹座で起きており、仲間や身内の気持ちや生活を重視した責任のある行動をしようという動機が働きやすい状態になっています。この土星と火星が木星側にセクスタイルになっている一方、天王星側には水星がセクスタイルになっています。じっくりと現実的、感覚的にものを考えるこの牡牛座の水星も、木星と天王星の名案に飛びつきたい衝動をうまく実際化していく助けになるでしょう。

今回の新月にはもうひとつテーマが働いています。冥王星と金星のオポジションです。冥王星の複雑で奥の深い動機とじっくりかかわり理解していこう(金星)というテーマがあるのかもしれませんね。金星は、逆行を始めていますので、とくに、個人の内面へと関心が向くかもしれません。この動機は、水星と金星とのミューチュアルレセプションを通して火星などの活動領域へと影響を与えていきそうです。例えば、複雑な経済的な動機(冥王星と金星:双子のさまざまな選択肢の比較など)をじっくり現実的に考えることが突然わいた仕事の話(木星天王星)を考慮するときに重要な要素になるかもしれません。あるいは、金星は複雑な対人関係として表現されることもあるでしょう。金星は逆行しているので、だんだんと冥王星とのオポジションのテーマを強く意識するようになります。そして、今回の新月はその金星に関係の強い牡牛座で起こっているので、最初の方で目標やリーダーシップの方向性として意識した牡牛座のテーマについては、次第により深刻で深い側面を追求していくことになっていきそうです。

実際のサビアン

さて、このような動きをもった今回の新月図の中から今回もひとつ天体を選び、シンボルを考えていってみましょう。今回は土星に注目してみましょう。土星のある度数のサビアンは、

CANCER11:A clown making grimaces.(しかめつらをするピエロ)

です。大げさな顔の表情で他人に気持ちを伝えようとしている様子が感じられますね。では、例によってサインの意味から整理しながら考えてみましょう。まず、蟹座は12のサインの中で4番目で、感情や心のつながりに注目する水の性質を持っています。このため、蟹座は周囲の世界の中で、目に見える物質的な動きの背後にある人々の動機や気持ちに注意が向いています。また、活動のサインであるので、特定の方向性を持った価値観をもたらそう、実現しようという動きの特徴があります。活動サインの中でも、牡羊座と天秤座は、個人のひとりひとりの動機や活動の衝動を実現していこうという方向性を持ちますが、蟹座と山羊座は集団全体の動きを統制し、気持ちを合わせていこうとする傾向があります。これは、牡羊座や天秤座が新しい革新的な展開を求める男性サインであるのに対し、蟹座や山羊座がこれまでの展開をまとめ、維持しようとする保守的な女性サインであることにも関連しているのでしょう。それらを組み合わせて考えると、蟹座は、組織や集団、民族などの中で維持されている動機や気持ち、価値観などを繰り返し実現し、維持しつづけていこうというテーマをもっていることがわかります。

さて、このようなテーマを持つ蟹座の中でも今回の土星は2番目のデーカンの前半にあります。2番目のデーカンはこのような蟹座のテーマを具体的な相手や周囲の環境に働きかけながら体験していく方向性を持っています。蟹座の1番目のデーカンでは、環境に意識的に工夫して働きかけるというよりは、「集団の気持ちを大切にしよう」という蟹座のテーマ自体に対面し、それがどういうことなのかということを自分自身の中で確かめていきます。それに対して、2番目のデーカンでは、その大切さを理解している自分が他者に対してどのように働きかけていくかということがテーマになるのです。土星は、これまで第一デーカンを通過してきて、今、第二デーカンのテーマへと移り始めたばかりです。そして、これから次々と度数を重ねながら第二デーカンの「他者に対して働きかける」体験を積んでいくのでしょう。

では、ひとつひとつの度数を見ていきましょう。土星は、今、この第二デーカン前半の最初の度数にあります。

CANCER11:A clown making grimaces.(しかめつらをするピエロ)

最初の度数では、みんなが共有している気持ちを代表して表現しながら周囲や相手に「同意や共感を求める」ことがテーマになっているのでしょう。世の中のできごとや有名な人物をお茶の間のノリで評価したり批判したりすることにも関わるかもしれませんね。

CANCER12:A Chinese woman nursing a baby with a message.(メッセージを持った赤ん坊をあやす中国人の女)

2番目の度数では、最初の働きかけに対する反応を意識します。赤ん坊をあやす母親は、蟹座の「本能や文化的な背景」を赤ん坊に対して投げかけ、それがしっかりと伝わっていく様子を確認しようとします。2番目のデーカンの始めの方は12サインに対応させると獅子座にあたる部分なので、蟹座の「集団の気持ち」のある部分を誇張して表現するかもしれませんが、他人にしっかり働きかけるためにはそのような強調も必要なのかもしれませんね。

CANCER13:One hand slightly flexed with a very prominent thumb.(とても目立つ親指で少し曲げられた一つの手)

3番目の度数は、その領域のテーマをさまざまな視点から眺め理解を深めていく過程です。手のひらにはたくさんの指がありますが、指はいろいろなことに利用できるように使い方を鍛錬していきます。そして、人差し指、小指などそれぞれの特徴に合わせて役割分担があり、共同作業をするように育っていきます。育てた結果全体で何らかの目的を果たすようになっていくということを実践していくテーマがあるかもしれませんね。

CANCER14:A very old man facing a vast dark space to the northeast.(北東の大きな暗い空間に向いているとても年を取った男)

これは、意味を捉えにくいかもしれませんが、4番目の度数はその領域のテーマをいつでもしっかり機能させることができるように技術化/訓練するテーマがあります。他人に対して集団の気持ちのつながり重要さを働きかけることを安定して行えるように、その根本の動機を確認することになります。年をとった男は、集団の意義をいつでも語ることができるように、集団にとってもっとも重要でお手本となる姿勢をいつでもとれるような心構えを確立しています。

CANCER15:A group of people who have overeaten and enjoyed it.(食べ過ぎ食を楽しんだグループの人々)

5番目の度数はその領域のテーマを全体のために生かしていく工夫を考え出す度数です。集団の気持ちのつながりや文化を大切にし、役割分担することにより、みんなが満足できる状況を作り出していこうとする強い意志が感じられますね。

土星はこの領域の最初の度数に差しかかったところです。土星は、それが通過している度数のテーマがうまく機能しているかをチェックしていきます。あるいは、社会や組織の中で管理をする部分、つまり、役人や会社の役員、子供をしつける母親などの姿勢の中に、そして、私たちひとりひとりの他人や社会に対して責任や義務を果たしていこうという意識の中に、これらの土星の度数の変化にしたがって変わっていく部分がみられるかもしれません。例えば、政治家や人々を管理するリーダーが大げさに大衆感情に同調しながら民衆の気持ちを引っ張り(ピエロの度数)、秩序の方向性を定めていくかもしれませんね。今後、しばらくの間、社会のさまざまな動きの中でこのような土星の影響を感じてみましょう。

(星座とサビアン・その22より)
posted by ryu at 16:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2004 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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