2007年03月24日

2005.03.10 新月

今年の冬は頻繁に雪が降りました。2月から3月にかけては東京では水星や太陽、金星が天王星とアスペクトする日に雪が降ったので、あらためて天王星は珍しい天気に関わりやすい天体だと思いました。みなさんも気候の変化に調子を崩さないように注意してくださいね。

魚座の新月

では、さっそく新月図(2005.03.10.18:10.JST)を見てみましょう。新月は魚座の20番目の度数で起こっています。魚座は、12星座の中で一番最後なので、「総まとめ」というニュアンスがあります。水の星座なので気持ちのつながりを重視しますが、「自互公」の公のグループである射手座から魚座までの領域に属しているので、世の中全体のありかたや概念的な方向に興味が向いています。福祉や奉仕的な動機にも関連するでしょう。また、例えば、社会の心、世の中一般の心の動きに興味が向き、想像力や画像などのイメージとも関連が深いので、写真や映画、音楽などの芸術などにも関心が強くなるかもしれませんね。前の星座である水瓶座は、一般的なものごとの物質的な側面での仕組みや法則などに興味を持ちましたが、水のサインに移るとそれらの背後にある心理的・感情的なものの理解に注目が移行していきます。世の中全体の心理を追求しながら、さらに、魚座は「自分は何者であるか」ということにぼんやりと興味を持ちます。自分が感じる世の中全体と自分自身は切っても切れない関係があるのです。その探究は、やがて、牡羊座へ移ると、そんな世の中の中での自分の立脚点探しへと続いていきます。

新月は太陽と月が同じ位置にくる現象ですので、ちょうどリーダー(太陽)がみんな(月)を連れてどこかへ向かおう、あるいは、みんな(月)が何かを求め始め適切なリーダー(太陽)の方向づけを期待しているような状態だとイメージできます。これから満月まで約半月の間、その動機にしたがって「何ができるか」をいろいろなかたちで模索していきます。満月になると具体的な実現方法が洗練されてくるのでその後の半月の間に実際にその成果をみんなで享受することになります。そして、享受と反省の中から次の新月の方向性が見いだされてくるのです。そんなサイクルの中、今月は魚座のテーマに注目しながらものごとを進めていこうとしています。

では、その動機の追求の中でどんな物語が関連してくるでしょうか。まず、新月自体に直接アスペクトしている天体に注目してみましょう。最初に目につくのは、やはり、木星と土星のスクエアに関わっていることです。木星と土星のスクエアは、どちらも社会的な活動の方向を定めていくことに関わるので、多くの人々が意見を交わし方向を絞っていくことに関連します。スクエアなので人々の間で意見が分かれ、絞っていくのに困難があったり、あるいは、多くのことを抱え過ぎているために実現できない部分も出てくるなどの葛藤がありそうです。ちなみに、このスクエアは今回の新月前の3月3〜7日ごろに火星により刺激されています。火星は、実現や実行する行動力を示しますので、今回の新月は、そのころ、あるいは以前に実行部隊(火星)により実現面での問題として持ち上がってきた問題をリーダーシップ(太陽)が判断し直すような流れがあるかもしれません。太陽は木星(そして海王星)とはメジャーアスペクトになってませんので、理想や可能性についてはそれほど重要視しておらず、一方、土星とはトラインなので現実的な問題やすでに定めたルールを重視します。水のサインなので、それは感情のやり取りに関わるルールかもしれませんね。しかし、その後、射手座の冥王星とスクエアになるので、その流れの中で夢や理想を組み入れていく草の根運動、あるいは、地下活動(冥王星)などが起こり、リーダーシップは圧力や抵抗を感じるようなイメージがあります(冥王星は、木星が支配する射手座を運行しています)。なお、東京では冥王星は家や国土、コミュニティの心理的なまとまりを表す4ハウスのカスプ付近にくるので、グループのまとまり、家庭や仲間、環境的な要素が大きく変化する可能性もあるので注意をする必要がありそうです。

さて、その他の天体はといえば、金星は太陽の通った後を少し遅れて味わっていきます。それはある意味で決断の効果を少し遅れて体感していくようなイメージかもしれませんね。水星と天王星はアスペクトに関わっていません。水星も天王星も情報の流通に関わります。ということは、情報の錯綜のようなイメージかもしれません。しっかりした情報を集めたいと躍起になるかもしれませんね。ちなみに、水星は牡羊座にあり、3月の後半から逆行を始めます。言いたいことを言い、やりたいことをやるための技能を身につけようとする牡羊座の水星が逆行すると、人々は自分の技術力を振り返るようになるかもしれません。水星が逆行しているときは、人々は知恵や頭脳を自分自身のために利用する傾向が強くなるので、思い込みなどが多くなり、誤解や情報の誤伝達が起きやすくなるので注意しましょう。

そんなさまざまなテーマが動く中、今回の新月は「みんなの心や夢」を強く意識して展開していきそうです。

実際のサビアンシンボル

それでは、例によって上のようなテーマを持っている新月図の中から抽選でひとつ天体を選び、その度数のサビアンシンボルについて考えてみましょう。今回のテーマは新月自体です。新月は魚座の20番目の度数にあります。この度数のシンボルは、

PISCES20:A table set for an evening meal.(夕食のために用意されたテーブル)

です。誰のために用意されたのかは言及されていません。でも、そのテーブルには人々を迎える準備が整っているイメージがありますね。

では、魚座というサインの性質から考えてみましょう。新月の解説でもお話した通り、魚座は「自互公」の公のグループに属する水の性質を持ったサインです。つまり、感情のつながり(水)を自分や仲間(自)でも、特定の相手(互)でもなく、広い社会の中や概念的に追求していく方向性を持っています。水の性質をもう少し深く考えてみましょう。水の性質を考えるとき、象徴イメージのもとである「水」自体の性質を考えるといろいろな側面が見えてきます。水は地と同様に、あるいは、火や風とは反対に、触れると「何かに触った」感じがあります。これは、火や風の異なるものに変化しようとする方向性に対して、水や地が自身の特徴を維持しようとする方向性を持っていることに通じるのではないでしょうか。しかし、水は地とは異なりいろいろなものを溶かし込むことができます。これは、水がさまざまな要素が混ざり合いながら全体として動く際に個々の要素をつなぐ役割を担う力を持っているということを表しているのでしょう。それが、感情的なつながりに敏感だったり、情に厚くなったりする特徴に関連しているのでしょう。また、感情だけに限らず、個々の要素を流動的につなぎ全体のまとまりをつくろうとするものは「水」の性質を持っていると考えてもよいかもしれませんね。その意味ではみんなが共有する「環境(有機的な)」自体も水ということができるかもしれません。「公」のグループに入る魚座は、そんな水の性質を一般的、概念的に扱っていこうという方向性があるかもしれませんね。例えば、芸術は多くの人々に通じる人間の心の動きを扱う側面は魚座のテーマにとても通じるものがあるのかもしれません。

そんな水のサインである魚座も内部にはさまざまな側面を持っています。1〜10番目の度数である第1デーカンは、そんな魚座の「芸術の追求」を個人の楽しみとして行っていくかもしれません。11〜20番目の度数である第2デーカンは、他人と協力したり、反応を確認しながら芸術を実際に役立てる方法を探していくかもしれません。そして、21〜30番目の度数である第3デーカンは、世の中にあるさまざまな芸術に触れながら一般的な芸術の概念をつくっていったり、芸術が社会に存在する意義を考えたりするようなアプローチになるかもしれません。この例では、「芸術」としましたが、「精神性/宗教」でも「奉仕の精神」でも、別のいろいろな魚座に関わるテーマにも置き換えながらイメージをつくってくださいね。このような流れの中で今回の「食卓」の度数は第2デーカンの後半に属します。前半はそのデーカンのテーマを自ら積極的に動かす過程が表されていますが、後半は働きかけに対する反応を評価する流れになります。では、ひとつひとつの度数について考えてみましょう。

PISCES16:The flow of inspiration.(ひらめきの流れ)

5度域の最初の度数はその領域のテーマに単純に注目します。魚座の第2デーカンは精神性や芸術の心の働きを具体的な他人とのやり取りの中で体験していこうとします。後半はそんな働きかけに対する反応があり何かが実感されていく過程が焦点です。「ひらめきの流れ」は、ちょうど芸術作品を見た人が何かを感じている瞬間かもしれませんね。前半の最初の「光を探している男たち」では精神性(宗教)や芸術の中の「集団の心」を自らが実感することがポイントですが、ここでは他人へ伝わるという側面が重要になります。

PISCES17:An Easter promenade.(復活祭の歩道)

2番目の度数は、1番目のテーマが与える影響や反応に注目します。「復活祭の歩道」は「ひらめき」を感じて心が動いた人々が自発的に集団の心(魚座のテーマ)の表現に参加している様子を表しているのではないでしょうか。前半の2番目は「新参者の試験」では集団の心を感じた自分を周囲がどう扱ってくれるかがポイントですが、ここでは集団の心に共鳴して実際にみんながどう動いているかが焦点になります。

PISCES18:A gigantic tent.(巨大なテント)

3番目の度数は、その領域のテーマをいろいろなかたちで追求しながらその意義を理解していく過程です。「巨大なテント」の中では、大観衆が見守る中「さまざまな催し物」が行われ、集団で一緒に心を動かすことの素晴らしさを体感します。前半の3番目の「博物館にある刀」は芸術自体の洗練ということがポイントですが、ここでは芸術の鑑賞の仕方が洗練されてきます。

PISCES19:A master instructing his pupil.(弟子を指導する巨匠)

4番目の度数になると、その領域のテーマを安定して働かせることができるよう訓練、技術化する過程です。弟子を指導する巨匠は、その「精神性」を引き継いでいくことが要です。文化の心をしっかり伝えることにより伝統が受け継がれていきます。前半の4番目である「キツネ皮をまとった女性」では伝統や文化を具体的な場面で享受する喜びを自ら感じることがポイントでしたがここでは集団の中へ定着させていくことが重要になります。

PISCES20:A table set for an evening meal.(夕食のために用意されたテーブル)

5番目の度数は、その領域のテーマをより大きな全体の中で活かそうとする意志を身につける過程です。第2デーカン後半は集団の心を感じ共鳴し何らかの実際の行為へつながるというテーマが見えてきました。「食卓(夕食テーブル)」では集団の心や文化を日々の生活に活かしていこうという意志が感じられます。前半の5番目の度数である「部下の訓練の準備をしている将校」は、兵士が軍の意図に合わせて行動することができるように訓練する「準備」をしています。つまり、集団の心との共鳴を兵士へ意図を伝えるために利用しようという意志が感じられます。ある意味で、集団の中のひとりへ伝える工夫を考えているのです。しかし、ここでは伝えることが洗練され次の世代の集団全体へ伝えていこうという意志が働いてくるのではないでしょうか。

今回のテーマである新月の度数は、このような流れの中の「食卓」、つまり、「集団の文化を伝えていこうとする意志」というテーマがありました。リーダーはそんな意志を持ちながらも以前に決めたルールを守り集団のまとまりを維持していこう(土星とのトライン)とするかもしれません。人々の動向や気配に敏感になりながらリーダーシップをとっていくので抵抗感を感じると解決方法が見えずに悩みがちになるかもしれませんね。牡羊座も迫ってきていますので、どこで割り切るかということもポイントになってくるでしょう。

(星座とサビアン・その32より)
posted by ryu at 00:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2005 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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