2007年03月24日

2005.04.09 新月

新学年や新年度が始まる季節になりました。みなさんは何か新しいことに挑戦し始めているでしょうか。

牡羊座の日蝕

今回の新月は日蝕になるので、通常の新月より影響が長く続きます。しかし、解釈の内容は「期間が長くなる」ということを意識する以外、通常の新月と同様に考えていきましょう。では、さっそく新月図(2005.04.09.05:32.JST)を見てみましょう。今回の新月(日蝕)は、牡羊座の20番目の度数で起きています。牡羊座は、12星座の一番始まりです。つまり、すべてはこのポイントから動き始めるのです。動き始めるのはこの星座からですが、その準備は着々と「前の周」で行われていました。実際のところ、円の動きは延々と続いており、あるものごとの動きは別のものごとの結果起こり、そのような連鎖がずっと続いています。そして、そんな螺旋状の流れの中のある種の節目が春分点です。このため、牡羊座は前の周の魚座までの体験の総合を踏まえ、新たな活動に着手していくというニュアンスがあります。前の周の最後に「心の準備」をしているとはいえ、実際に行動を始めてみると未体験のことばかり、牡羊座はそんな暗中模索の中を進んでいけるだけのバイタリティをもっています。やり方の見えない不安も大きいですが、その分強い活動力をもっているのです。前の周の終わりの魚座では「社会の心」あるいは「その人を包み込む世の中全体の心」を敏感に感じました。そんな無意識の背後に働く全体の方向を感じとる力が牡羊座の行動を陰で支えています。つまり、牡羊座の「これをやるぞ」という動機が形成される背後では一瞬の間に以前の体験の重要なエッセンスが総まとめされているのです。

土星と木星のサイクル

では、そんな今回の新月にはどのようなアスペクトが働きかけているでしょうか。最初に目につくのは土星とのスクエアです。これは、以前から何度か話題に出ているようなかたちで、木星と土星のスクエアを太陽(あるいは月)が順々に体験するために矛盾が実感されるという流れで体験されやすいでしょう。現在は、この木星側の動機に海王星や火星も後押ししています。つまり、理想(木星海王星)を意識して行動開始(火星)したが、現実の壁(土星)を強く意識することになったという流れが強調されています。ちなみに、この木星と土星が正確にアスペクトをするのは今年の暮れに近い頃で、それぞれの天体はすでに蠍座と獅子座にサインを変えています。日蝕はいつもより長期的な影響になるので、この土星と木星の長期的なサイクルの流れを振り返ってみましょう。現在、木星と土星はスクエアになりかけていますが、このサイクルは2000年5月のグレートコンジャンクション(木星と土星のコンジャンクション)から始まっています。このグレートコンジャンクションは、牡牛座で起き、水瓶座の天王星とスクエアになっていました。牡牛座は個人個人の物質的な豊かさを追求するサインです。つまり、2000年以降の20年間は、社会は個人個人の豊かさを念頭においてモラルや秩序が形成されていく傾向が出てくるわけです。このコンジャンクションには天王星がスクエアで関わっているので、天王星や水瓶のテーマであるハイテクや、文化やコミュニティ、国境などの枠を越えた情報交換により刺激されて進んでいくでしょう。あるいは、牡牛座はローカルな土地に根ざした活動をやりやすいように社会構造をつくっていく動機につながるかもしれません。これは、地方自治の活性化の方向へ進みそうですが、「地域の独特さ(牡牛)」と「グローバルスタンダード(水瓶)」の両立という課題が生まれてくるかもしれません。

今回のグレートコンジャンクションは、そんなテーマを抱えています。そして、現在、そのコンジャンクション後の最初のスクエア、つまり、星座では「蟹座」に対応するようなテーマがでてくる時期になっているのです。それは、コンジャンクションで生まれた新しい動きや動機をこれまでの体験や文化に培われた伝統的な社会構造の中にどう組み入れていったらよいかということをテーマにしています。例えば、ライブドアとフジテレビの対立などはそのような視点から考えると見えてくるものがあるでしょう(個々のできごとがどのように進んだとしても、社会的な関心が高まり、価値観が刺激されることは確かでしょう)。このような例に表れているように、今年から来年にかけては、新たな活動のアイデアをどう社会の中に定着させていくことができるかという試行錯誤がさまざまなかたちで行われていくのではないでしょうか。

今回の新月には、金星もコンジャンクションになっています。金星は「実感」する機能を持っています。土星の壁の難しさを実感し、それに合わせて価値観や目標を変化させることがテーマなのかもしれません。また、水星や天王星などの情報流通に関する天体がメジャーアスペクトを形成していません。それらは特定の方向へ利用されにくく、アイデアを有効利用する方法を模索する傾向が強まるのではないでしょうか。そんな状況を抱えつつ、今回の新月は、まだ、実現する方法の見えていないプロジェクトに体当たりで格闘しよう(牡羊座)としているようなイメージでしょうか。

実際のサビアンシンボル

それでは、このようなテーマを抱える日蝕図の中から抽選でひとつ天体を選び、そのサビアンシンボルを考えてみましょう。今回は日蝕自体の度数を考えてみましょう。日蝕は、牡羊座の20番目の度数で起こっています。この度数のシンボルは、

ARIES20:A young girl feeding birds in winter.(冬に鳥に餌をやる若い少女)

です。とても優しい印象とこれから羽ばたくことを意識している様子が想像できますね。このイメージにはどんな意味が隠れているのでしょうか。

例によってサインの意味から考えていきましょう。前半でも述べた通り、牡羊座は12サインの一番始めのサインです。このため「新たなスタート」という意味や体験したことのないものへの挑戦というイメージが出てきます。このとき、過去の体験は無意識の中で統合化され(前の周の魚座)影響を与えるでしょう。牡羊座は、火のサインなので、「自分の内側から湧き上がってくる動機を実現したい」衝動(やる気)が強く、活動のサインなので、「動機を次々と実現しよう」という行動パターンを持っています。牡羊座は自分自身の特徴を確立しようとする最初の4つのサインのグループに属しているため、この「自分の動機を次々と実現する」牡羊座の傾向は、自分探しの文脈の中で追求されることになります。

そして、今回の度数である20番目の度数は第2デーカンの最後にあたります。第1デーカンでサインのテーマを自分の体験を通して探究し理解したあと、第2デーカンでは、工夫して利用法を考え出し、他人や目の前の環境で試していく傾向があります。牡羊座は、「思い切って動いたら実行できた!」ということを体験していくテーマなので、第2デーカンでは他人や具体的な対象に対して働きかけて通じたかどうかを感じとっていく流れです。そして、その後半は働きかけの結果に直面する過程が語られていきます。では、一つ一つの度数のシンボルを見ていきましょう。

ARIES16:Brownies dancing in the setting sun.(日の入りに踊っている妖精ブラウニー)

どの5度域でも最初の度数はその領域のテーマを純粋に体験します。牡羊座の第2デーカンの後半では、思い切って他人に働きかけた反応を実感するところが強調されます。つまり、11度で「国家の支配者」として一国を動かそうと働きかけますが、実際には思ったほど手ごたえはないということを感じる流れかもしれません。火のサインは期待が大きい傾向があるので「思ったほどでない」という反応を見る傾向がありますが、テーマは単純に働きかけに対する反応に巡り会うことです。

ARIES17:Two prim spinsters.(2人のしかめつらした独身女性)

2番目の度数は、1番目の度数の体験を起こした環境や原因に注目が向きます。「こんな反応しか起こせない自分て」と鏡の前で内省するかもしれませんが、ほんとうは単純に期待のほうが大きすぎるわけです。反応を起こすことができただけでとてもすごいことなのかもしれません。結果に対する現実的な感覚が育つと効果的に「やる気」を向ける方向が見つかりやすくなるかもしれません。

ARIES18:An empty hammock.(空のハンモック)

3番目の度数は、1番目の体験と2番目のそれを起こした環境を少し離れたところから客観的に見つめ、理解、吸収し、発展の可能性を見いだしていく段階です。鏡の前で自分を見つめながら反省することに飽き、ハンモックで寝ながら反省すると別の角度から見ることができ希望が湧いてきます。

ARIES19:The Magic Carpet.(魔法のじゅうたん)

4番目の度数は、3番目の理解の内容を実際の環境の中で安定して利用できるように技術化していきます。前の度数では、当面の現実の反応の期待はずれには、別な角度から見ながらやる気を保つことに気がつきましたが、この度数では想像力を利用することにより希望を見つけ、やる気を保持する技術を身につけていくのでしょう。通常、ものごとの結果がでるまでに時間がかかりますが、その間、想像力がやる気を安定して維持してくれるということを学んでいくのかもしれません。

ARIES20:A young girl feeding birds in winter.(冬に鳥に餌をやる若い少女)

5番目の度数は、4番目で培った技術を長期的な未来や全体のために利用していこうという意志を形成していく過程です。冬の鳥は厳しい環境の中で元気がありません。しかし、少女は「春になれば鳥は元気に飛び回る」ということを前の度数で得た想像力でわかっているのです。だから、少女は一生懸命に餌をやり続けます。自分が設定した夢に向かってやる気を燃やし続けようとする意志がこの度数のテーマなのではないでしょうか。

さて、今回の日蝕はこんな流れの中の「鳥に餌をやる少女」の度数で起こりました。日蝕は、そのようなテーマを強調し、変化をもたらすエネルギーを与えます。この日蝕は、前半で説明した通り、火星や海王星の助けで希望に満ちて進んでいますが、直後に厳しい現実や社会的な責任を示す土星のテーマと関わらなければなりません。しかし、その後、射手座の冥王星とトラインになるので底力を発揮して目標に向かって突き進んでいきそうです。もちろん、実際に体験している場面ではどれがそれらのテーマに対応しているか見分けがつかず追いかけにくいかもしれませんが、冥王星の底力を信じてもっとも重要なことを守り抜くことができると素晴らしいですね。

(星座とサビアン・その33より)
posted by ryu at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2005 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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