2007年03月24日

2005.06.07 新月

夏もだいぶ近づいてきました。暑さはこれからますます強くなっていきますが、昼の長さは今月の夏至の日にピークを迎え、次第に短くなっていきます。梅雨が始まっても気持ちはジメジメせずに過ごしていきたいですね。

双子座の新月

では、さっそく今回の新月図(2005.06.07.06:58JST)について考えてみましょう。新月は双子座の17番目の度数で起きています。双子座は、風のエレメントなので、ものごとの変化を観察したり、比較、分析したり、流通させることを重視します。そして、牡羊や牡牛と同様、自互公では「自」にあたるので、自分のこと、あるいは、個人的な情報の扱いや伝達などを強く意識する特徴があります。これは、学習し、自分自身のものの見方や考え方、技能などを身につけたり、他人のそれと比較しながら洗練していくことにつながります。例えば、風のエレメントはものごとの理解力に関係あるとしましょう。10人のグループをイメージしてください。自互公の公である水瓶座は、みんなの知識を合わせて全体で何ができるだろうかということを気にします。互である天秤座はお互いの意見をぶつけ合いながら、今、持ち上がっている問題に対する新たな解決法を考え出そうとします。それに対して、双子座は「自」の立場から、まずは個々の知識や理解力、技術力を高めるために、一人一人が情報を集めたり、考えたり、学習しましょう、ということに注目するのです。新月が双子座にあるということは、それから1カ月間、組織や集団、あるいは、個人がその全体的な方向性を見つける際に双子座的な「情報交流をして個人の知識や技術を高めよう」というやり方でアプローチしやすいという意味になります。

新月へのアスペクト

このような新月に直接アスペクトをしているのは、海王星と水星です。つまり、全体の方向を決め、進めていく際に、それらの天体の機能もかかわり、一緒に働きやすいということです。海王星は多くの人々が無言で共有するイメージに感応する機能で、夢や理想などとして意識されやすいものです。トラインで調和的にかかわっているので、全体の方向を進めるときに夢や理想を意識する力が後押ししてくれるようなニュアンスがあるでしょう。また、もう一つ新月に直接関わっている水星には、冥王星と火星がTスクエアでかかっています。これは、例えば、考え方に関する深いところでの対立(水星冥王星)のためにうまい行動の方向性が見つからないという状況がイメージできます。しかし、天体の動きをよく追いかけてみると、冥王星と火星のスクエアができた後、これから水星が両天体に対して次々とアスペクトして、その状況を頭脳的に認識していく流れも見えてきます。心の奥に抱えている複雑な事情(冥王星)のために、目の前の課題をうまく実行できなかった(火星)のはなぜか、あれこれじっくり考えて頭脳的に理解しようとする(水星)のかもしれませんね。水星は新月の起こっている双子座の支配星でもあるので、その考慮の結果がこの一カ月ものごとを進めていく方向性に反映されていきそうです。ちなみに、火星は複雑な事情(冥王星)はしっかり反映できませんでしたが、表面的なルールにはしっかりしたがって動き、結果を出しているかもしれません(土星とトライン)。

その他のアスペクト

今回の新月図の中にあるその他のテーマを考えてみましょう。これまでの話の中に出てきていないのは金星、木星、天王星です。そのうち、蟹座の金星と天秤座の木星はスクエアになっていきます。スクエアは2つの天体が働くときにそれぞれ異なるテーマを意識して葛藤になりやすいのですが、今回の配置の場合、木星は金星が支配するサインに入っており、金星は木星がイグザルテーションになるサインに入っているので、出会い頭の葛藤はあるものの次第にひかれあい、理解し合う方向に向かいます。金星と木星の組み合わせは、いろいろな感情を味わい、美意識を育て、多くの楽しい体験をしていくイメージがあります。それらが思い切ったきっかけにより始まりそうなイメージですが、ルーズになったり浪費の傾向も出やすくなるので注意が必要かもしれませんね。金星は、相手の立場に立ち理解しようという姿勢にも関連しますが、木星とのスクエアは相手に振り回されやすくなりそうなイメージもありますね。金星は、木星を過ぎた後に天王星に出合います。さらに予想もしない展開をとおしてこれまで体験していなかったような楽しみを感じる機会もできるかもしれません。蟹座は馴れ親しんだものとの絆を深めたい方向性を持っていますが、天王星は未知のものに触れる機会をもたらします。つまり、それらの接触自体からは多少寂しさや冷たさを感じるかもしれませんが、天王星も水のサインの動機を持っており、より広いエリアにはなりますが、感情的な興隆を促進しようとしているのです。密接ではないかもしれませんが、感情的な交流を味わいやすい状況が起こるかもしれませんね。

これらのような具体的な活動テーマの中で、今回の新月は双子座の「個人個人の考える力や技術力をお互いに高めていこう」という意志や動機が発現されていくのでしょう。

実際のシンボル

それでは、そんな新月のチャートの中から抽選で一つ天体を選び、そのサビアンシンボルを考えてみましょう。今回のテーマは、天秤座の9番目の度数にある木星です。木星の度数のサビアンシンボルは、

LIBRA9:Three old masters hanging in an art gallery.(アートギャラリーに掛けられた3人の巨匠)

です。巨匠といえば、美術を極めた人ですね。ギャラリーではその人たちが鑑賞され、実際に影響を与えている様子が想い浮かびます。では、さっそく天秤座のサインの意味から順に考えてみましょう。

天秤座は、今回の新月の起こっている双子座と同じ風のサインです。風は目に見えませんが木の枝などを揺らし、動きをつくっていくことが特徴です。人間の心理の中では、法則を理解したり、情報を扱ったりすることに注目が向かいます。風のサインには、自互公の3種類ありますが、天秤座は「互」、つまり、他人や具体的な対象とかかわる領域で風のテーマに注目するのです。天秤座は、他人のやり方を理解し、自分のやり方(双子座で身につけた)と比べながら洗練されたやり方を見いだしていこうという動機が強く働きます。牡羊座と対向なので、相手の動き(牡羊)を引き出し、方向づけする働きもあります。天秤座に結びつけられた天体は、美を扱う金星です。いろいろな相手の行動のとり方を比べながら価値観を洗練し、その魅力により他人の行動を引き起こしていくという一連の金星の機能に関するテーマがこの天秤座に結びつけられているのです。

さて、このような天秤座の中で今回のテーマである木星の度数は第一デーカンの後半にあります。第一デーカンは、サインのテーマをまず自ら動いて自分で体験しながらその意義を体感していく流れです。前半では自ら進んでそれを体験していきます。採集家が喜ぶような素晴らしいルックスを身にまとったり、あるいは、センスを身につけたりしていると回りの反応が違うことに気がつきます。前半では、魅力的な価値観を持ち、それを表現すればそれに応じた反応が返ってくるという天秤座の働きを純粋に体感していきます。後半では、天秤座の特徴により働きかけられたものの変化について学んでいきます。つまり、前半で美意識を表現すること自体の感覚をつかむと、今度は後半では表現された美に対する反応やその結果体験することに注目が向いていきます。一度ずつ見てみましょう。

LIBRA6:The ideals of a man abundantly crystallized.(男の理想が多くの結晶に変わる)

一番目の度数はその領域の特徴を純粋に体験します。まずは、表現された美に対する反応が起こっている場面そのものを意識します。理想=美が結晶=反応をつくっていくわけですね。素晴らしい美意識が他人の興味を引きつけ、ものごとを動かすことができていることを体験していくのでしょう。

LIBRA7:A woman feeding chickens and protecting them from the hawks.(ヒヨコに餌をやり、鷹から守る女)

2番目の度数は1番目の度数が意識している対象や成立させている環境のほうに興味が向かいます。素晴らしい美意識は、自分が望まないものも引き寄せることに気がつきます。望む反応を育て、望まないものから身を守る様子が描かれているのでしょう。

LIBRA8:A blazing fireplace in a deserted home.(荒廃した家の中で燃え盛る暖炉)

3番目の度数はいろいろな体験を通してその領域のテーマを応用的に理解していきます。人間が活動する中で自分の美意識に合わせいろいろなものを選別していくと、その人らしい活動環境ができあがります。それは「家」のようなものなのでしょう。しっかりとした美意識の選別により創られた環境はその人がいなくなった後でもその精神は燃え続け、訴え続けるのでしょう。

LIBRA9:Three old masters hanging in an art gallery.(アートギャラリーに掛けられた3人の巨匠)

4番目の度数はその領域のテーマをいつでも誰でも利用できるように技術化していきます。時間を越えてその精神が評価されるような美意識は、やがて、美術館に掲げられ、誰でもしっかり認識できるようにされていきます。価値観は集団の中に固定され安定した反応を起こすようになっていきます。

LIBRA10:A canoe approaching safety through dangerous waters.(危険な流れを抜け安全な場所にたどり着いたカヌー)

5番目の度数はその領域のテーマを大きな全体のために活かしていこうとする意志が描かれています。カヌーは人々を乗せて運びます。カヌーの作り方や操作法はしっかり確立されないと途中でひっくり返ってしまいます。つまり、作り方や操作法という美意識は、いまや飾られ人々に感動を与えるだけでなく、みんなで危機を乗り越える道具として積極的に利用されているのです。

今回のテーマである木星は、このような流れの中の「巨匠」の度数にあります。実は木星はもうすでにこのあたりの度数は一度通過しており、「忘れ物」を取りにくるように逆行してこのあたりまで戻ってきています。そして、その「忘れ物」が「巨匠」だったわけです。昔しっかりとした価値観を確立した「巨匠」の作品を味わいながら奥行きの深い美意識に目覚めていくかもしれませんね。ここに可能性を広げる木星があり、金星とスクエアですが、お互いに相手をルーラーやイグザルテーションとして強く意識しています。最終的には木星と金星は互いの働きを強めあいそうですので、「巨匠」の作品鑑賞が最初はお互いの価値観の相違をはっきり意識させることになったとしても、次第に理解を深め、いろいろな人間関係をスムーズに動かしていくきっかけになるかもしれませんね。

(星座とサビアン・その35より)
posted by ryu at 00:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2005 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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