2007年03月24日

2005.12.31 新月

今回の新月は大晦日、皆さんがこの記事を読むころはもう新しい年が始まっているのではないかと思います。あけましおめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。今年も皆さんにとって素敵な一年でありますように。

山羊座の新月

では、さっそく今回の新月図(2005.12.31.12:11JST)について考えてみましょう。新月は山羊座の10番目の度数で起きています。山羊座は土のエレメントです。前の射手座の火のエレメントは精神や心理的な側面に注目しますが、地になると物質的な側面に注目が移ります。火は「何かを作り出すぞ」という気持ち自体が重要で物質的には何もないところにでも新しい動きや価値観をもたらそうとします。次の地に移ると、そのような元気ややる気が何を作り出したかという結果を確かめようとします。この「確かめる」ときにしっかり安定して存在するものを測るのです。こうして主な注目点は精神から物質へと移ります。射手座から魚座までは「自互公」のうち公の領域、つまり、社会や自分を包む組織全体とどのように関わるかをしっかり把握しようとする方向性をもっています。その領域の一番始めの射手座では社会へどう参加しようかとか、理想の社会はこんなふうになってるとよいなどと社会や組織全体に対して「何かを作り出すぞ(火)」という気持ちが働いていました。次の山羊座では組織全体がそんな理想通りに「実際に機能しているか(地)」を確認したい気持ちが強まります。山羊座では、いろいろなことがらが「全体として(公)」しっかり機能しているか(地)ということを注目します。このため、山羊座は会社や団体など組織全体がきちんと機能するために管理したり、ルールを守らせたり、人々が理解しやすいように手順や方針の説明を徹底したりするかもしれません。このような動機はいろいろなところで働きます。個人が「自分の人生の全体」を考えるときには長期的な計画を振り返り、予定した結果が出ているかどうかを確認しようとするかもしれません。親しい対人関係では、お互いの気持ちを具体的な言葉や行動でしっかり確認したいかもしれません。そして、全体、つまり、2人で一緒に何ができているのかを確認するのかもしれません。家族では生活が楽しいか苦しいかしっかり感じ、望みの目標に向かって何をしなければならないかを具体的に考えるかもしれません。自互公の「公」の領域といっても、実際には「全体」をどのようにとらえるかによりニュアンスが変わってきます。そして、占星術はいつも「金太郎飴」のようにいろいろな次元において似たような働きが何重にも重なって影響しているのです。

新月へのアスペクト

そんな山羊座の新月に直接アスペクトしているのは木星と火星のオポジションです。また、天王星とはセクスタイルになっています。よく見ると天王星とのアスペクトはすでに形成されています。そして、木星と火星はこれからです。天王星は常識では考えなかったような、しかし、ものごとを大きな視点でうまくまとめることのできるアイデアを思いつきます。このような配置の体験のしかたはさまざまあり、自分の中でひらめき、自分自身がまさかと思いながらもそれを視野に入れながら行動していく場合もありますが、情報網などで奇抜なアイデアを拾い上げ、興味深い活動をしている友人を意識するという流れもあります。また、肯定的な影響を受ければ、その影響を積極的に行動に移してみるでしょうが、かえって慎重さを増す人々もいるかもしれません(太陽や天王星と土星はクインカンクス)。しかし、どこを中心に意識をしても視野のどこかには他の天体の動きも入ってくるでしょう。いずれにしてもリーダーシップの奇抜なアイデアに影響され、さまざまな活動の可能性が生まれてくるような流れになりそうです(火星や木星との関わり)。これらの天体は土星から離れ海王星とのアスペクトへ向かっています。この部分のニュアンスは、ここ最近の経験で現実の状況はしっかり意識した(土星から離れ)ので、それをもとに理想とどのように関わっていけばよいかを把握しようと感じている(海王星と近づく)のかもしれませんね。

その他のアスペクト

新月とはメジャーアスペクトは組んでませんが、海王星と土星は相変わらず木星や火星と合わせて不動サインでグランドクロスを形成しています(上で述べたようにこの火星と木星は新月にメジャーアスペクトで関わっています)。不動サインなので何か具体的にものを動かすということよりも各々がそれぞれの立場の価値観をしっかり振り返っているようなイメージです(前回の満月は冥王星の影響で全体をある方向へぐんと引っ張ろうという動きもありました)。先月も話題にした通り、4つの天体のうちもっとも遠く動きの遅い海王星と土星はそれらのテーマのもっとも深い部分を示しているのでしょう。このアスペクトは否定的で成長の止まった表れ方をすると社会的な責任(土星)において流されて不正を行ってしまう(海王星)ことに関係しますが、その中には現在の社会のシステム(土星)では実現しにくいこと(海王星)があることも教えてくれています。解決することは一朝一夕にはできませんが、強く意識することは有意義なことだと思います(土星と海王星のオポジションが本格的に変化をもたらすのは来年から再来年にかけてです)。さて、このようにグランドクロスを通してそれぞれの天体の立場が対立しながら価値観を振り返っていると同時に、個人的な価値観を示す金星がノーアスペクトで逆行しています。つまり、価値観を振り返るテーマがいろんな意味で強調されています。とくに金星が逆行すると「他人に合わせることは一時置いておいて自分の価値観を振り返る」というニュアンスが出てきます。つまり、グランドクロスでは集団的な視点を考え自分はこう動くから他人はこう動いてほしい、それはできないなどと対立しながら価値を振り返っていますが、金星の逆行が加わると一時的に対立から「一抜けた」と出ていき自分の立場や感性を固めようとする要素が出てくるのです。また、グランドクロス自体も焦点は土星の「客観的な現実」から海王星の「心の世界・理想の世界」へと移り変わっていきます。

もうひとつ、今回の新月図の中で新月とは直接アスペクトしておらずテーマになっている部分は水星と冥王星のコンジャンクションです。水星は何かを考えたり伝達したりすることに関係しますが、冥王星と一緒に働くと集中力がつくかもしれません。一つのテーマや対象に関して必死になって考えるイメージです。また、冥王星が関わると表面から見えない特徴が加わるかもしれません。密かに研究が進んだり、心や背景など隠れた部分の探究が進むかもしれません。この動きは関わり方によっては密かに行われていたことが「暴露」されることにつながるかもしれませんが、水星と冥王星は他の天体とはアスペクトしていないのでアスペクトの主要な働きは単なる(暴露をもくろんだ)「探究心」の働きとして表れるかもしれません(つまり、暴露というできごとよりも探究の過程のほうがテーマ)。

このようなテーマを含みながら、新月は山羊座の方向性へ進もうとしています。つまり、今月はリーダーシップ(太陽)は組織活動や計画全体の進み具合などが「しっかり結果を出しているか」ということをチェックし、うまく動いていない部分を正そうとしていくのでしょう。

実際のサビアンシンボル

それでは、そんな新月のチャートの中から抽選で一つ天体を選び、そのサビアンシンボルを考えてみましょう。今回のテーマは、射手座の25番目の度数にある水星と冥王星です。この度数のサビアンシンボルは、

SAGITTARIUS25:A chubby boy on a hobby-horse.(玩具の馬に乗っている小太りの少年)

です。親の用意したおもちゃで遊びながら子どもがすくすくと成長している様子のイメージです。「わんぱく」という言葉が思い浮かびます。

ではいつものようにサインの意味から整理してみましょう。

射手座は、先月の新月の新月のテーマでしたが、火のエレメントで自互公の「公」の領域に属しています。自分を包む大きな全体(公)へ向けて広がっていこうとする「火」ですが、動き方を表すモード(3区分)は柔軟です。大きな全体へ広がっていくというのは、世界のいろいろな場所へ行き冒険をしながら、自分なりの世界観をつくっていくかたちで物理的に実現することもできますが、それだけでなく知識や概念の世界でも可能性を広げていくこともできます。高等教育や哲学、宗教への関心などはその延長線かもしれません。より良い社会を考える法曹界の活動は射手座でしょう。政治運動の始まりは射手座に関わっているかもしれません(人脈がしっかりできると水瓶座になっていくでしょう)。考え方やアイデアなどを社会へ広げる出版や広告などは射手座に属するでしょう。また、一般的にどんなかたちにせよ「社会活動」の場面へ参加すること自体が射手座という象徴の方向性ともいえるでしょう。責任を意識してしっかり機能を果たしていこうとするのが次の山羊座のテーマだとすれば、射手座はまずは何でもいいから始めてみて自分の適性を探すようなニュアンスがあるかもしれませんね。柔軟のサインなので、状況に応じて変化しながら進んでいきます。大きくまとめれば、射手座は「社会的に成長しよう」という動機をもっています。そしてそのためのビジョンや世界観を獲得し、人々にそれを認めてもらいたいという気持ちが強いのです。

そんな射手座の中でも今回のテーマの度数は第3デーカンにあります。サインの30度の中でもやはり「自互公」という領域の違いがデーカン(10度のまとまり)ごとに働きます。12サインのときにはまっさらの動機が「自互公」の各方向へ向けられますが、サイン内部の分割の場合は、射手座の「社会的な成長のためのビジョンや世界観を獲得し、人々にそれを認めてもらう」というテーマの追いかけ方として「自互公」の領域が働くのです。まず、第1デーカンでは自分の中で社会的成長(射手座)の重要性を確認していきます。みんなで集まり多くの人々の体験談を聴くと(これは獅子から蠍までのまとめ)、自分の中によりよい社会像のヒントが得られます(射手座は「『共和主義の威厳ある軍隊(退役軍人の組織)』のキャンプファイヤー」というシンボルから始まります)。第1デーカンではその重要性を個人的に確認し、価値あるテーマだということを確信していく過程です。第2デーカンでは、確信したテーマを特定の相手に主張したり、その効果を現場の中で積極的に利用する工夫をしてみます。哲学を実践したりや他人の哲学と比べて効果を確かめたりするイメージですね。そして、第2デーカンでテーマを「創造的に利用」することが確認できると、第3デーカンではその結果得られたものを世の中全体に広げていこうとします。つまり、射手座の第3デーカンでは社会的に成長することの素晴らしさを世の中に表現していく方向性をもっています。第3デーカンの前半では自ら積極的に働きかけ、後半では効果を評価し、価値を確認します。

では、今回のテーマの度数の含まれる第3デーカンの前半を一度一度見ていきましょう。

SAGITTARIUS21:A child and a dog with borrowed eyeglasses.(借りた眼鏡をかけている子供と犬)

領域の最初の度数は、その領域のテーマを単純に表現します。小学生が学生服を着ていても、子どもがお父さんのぶかぶかの背広を着ていてもこのシンボルと似たような背伸びをした印象があるでしょう。大人がやっていることの模倣は小さな社会参加の意志表明です。自分の個性を発揮しながら社会へ参加したい意志を感じている場面でしょう。

SAGITTARIUS22:A Chinese laundry.(中国の洗濯物)

2番目の度数は、1番目の動きの効果やそれにより引き起こされることがらのほうに注意が向きます。1度ではこれから社会参加したいという意志が表れていました。2度ではその結果社会の中で自分らしさをうまく表現している様子が描かれています。中国人は別の文化の中で自らの特徴をしっかり表現して生きています。子供と犬はそんな表現の1つに自分との親和性を感じ模倣してみたのでしょう。

SAGITTARIUS23:Immigrants entering.(移民が入国する)

3番目の度数は、1番目と2番目の相互作用を客観的に理解し応用力をつけていく過程です。社会参加したいという意志が受け入れられるとはどういうことかということを少し離れて客観的に理解していきます。社会に受け入れられるには、それなりの手続きや儀式が必要になります。移民としていろいろな人々が入ってくるとそれぞれの個性や社会参加の仕方があることがわかります。

SAGITTARIUS24:A bluebird standing at the door of the house.(家のドアにとまっている青い鳥)

4番目の度数は、3番目で理解したものをいつでもしっかり利用できるよう技術化する過程です。社会参加の目標は、新天地で自分らしさを確立することです。つまり、自分が移民の一人として家を建て幸せな生活を確立するという社会参加のトレーニングをしているのです。もっともこれは家でなくても構わないかもしれません。「望みの会社へ入ったよ」でも「望みの学科を身につけたよ」でも「自分の考えを出版したよ」でもよいでしょう。

SAGITTARIUS25:A chubby boy on a hobby-horse.(玩具の馬に乗っている小太りの少年)
5番目の度数は、その領域のテーマをより大きな全体のために活かしていこうとする意志を表します。自らがどうすれば社会に参加し成長していくことができるかを知った今、その知恵を子育てに応用しています。つまり、(子供に対して)どんどん疑似体験させることが成長につながると知り、いろいろな可能性の開拓に積極的に応用していこうとしているのでしょう。

このような流れの中、今回のテーマである水星と冥王星は「玩具の馬」の度数にあります(ちなみに前回の満月はこの度数付近で起きています)。水星と冥王星は情報や知識(水星)を深く探究し背後の動機や原理を究明する(冥王星)の度数です。そして、この究明の方法が疑似体験や模型などを使った推理というやり方になりやすいのかもしれません。目立ったところでは、前回の満月の頃に証人喚問の行われた耐震強度偽装事件やJR羽越線の脱線事件などの「原因究明」などでこの度数の特徴が見られそうですね。

(星座とサビアン・その42より)
posted by ryu at 18:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2005 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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