2007年03月24日

2007.01.19 新月

天体の影響は様々な次元で具現化します。この記事ではいろいろな場面に当てはまるような一般的なイメージを考えています。ときどきこの記事を読んだ方々から身近な環境の中で似たような物語を体験したとのフィードバックをいただきます。私たちの個人的な体験は、ホロスコープ全体のごく一部を局所的に感じている状態です。また、その時々の状況によりいろいろな立場から部分的に体験するので、連続した動きとしては観察できないかもしれません。しかし、見えないところでそんな構図が働いていると考えると目の前の現象をより深く洞察することができるかもしれません。少しでもみなさんの参考になれば幸いです。

山羊座の新月

では、さっそく今回の新月図(2007.01.19.13:00JST)について考えてみましょう。新月は山羊座の29番目の度数で起きています。山羊座は地のエレメントに属しています。地面として万物を支え、しっかりとしたかたちを作る地はすでに作り出されたものの存在を安定させたり、実質的に機能させ、具体的な恩恵を享受する働きがあります。これは人間の意識に関係する次元では、目に見え手に触れられる確実なものを好み、感覚を大切にし、安全や安定、実利などを尊重する意識に対応します。

自互公の分類では公の領域にある山羊座は、「感覚を大切にし、安全や安定、実利などを尊重する」という地のエレメントのテーマを集団全体の中でしっかり機能させていく方向(公)で働かせようとしています。物事に対して一般的・全体的に関わりながら(公)、集団全体をしっかり機能させたり(地)、社会的な背景(公)に対して安定した存在になり責任を果たしていくこと(地)が重要なテーマになっています。これらのポイントを総合し、山羊座のテーマを「集団や組織全体に対して責任を持ち、管理/機能させる」、あるいは、「社会の人々に自分をきちんと理解させ、自立した人間になる」などとまとめましょう。

新月は太陽(リーダー)と月(属する大衆)がいっしょに今後の活動の「見通し」をつくる機会だとイメージするとよいでしょう。このようなイメージを、国や会社という大きな集団だけでなく、家族やパートナー同士など小さな集団、あるいは、「自分」といういろいろな動機の集まりなど、様々な次元に当てはめながら考えてみてください。つまり、今月は(いろいろな次元の)みんなで山羊座の「集団や組織全体に対して責任を持ち、管理/機能させる」、あるいは、「社会の人々に自分をきちんと理解させ、自立した人間になる」ということを重要なテーマとして認識し、追求していくことが好ましいでしょう。また、数ヶ月前から新月がサインの終わりのほうで起こるパターンになっています。サインの終わりのほうで起こるときは、新月の起きた山羊のテーマは1ヶ月の重要なテーマではあるものの、すぐに次の水瓶座の「集団のあり方をこれまでの常識やパターンから離れて、今求められているものを重視してもう一度考え直そう」とする動機も意識されやすくなることを表しています。

新月へのアスペクト

今月は新月に対してメジャーアスペクトはできていません。いくつかのマイナーアスペクトが形成されています。これは、リーダーの動向や大衆の関心という側面では、一般的・根本的なテーマというよりは、具体的・専門的な次元のテーマが働きやすい時期と考えることができます。マイナーアスペクトでは、土星とクインカンクスを過ぎ、木星や天王星とセミスクエアを過ぎたところです。これは組織の方向性や長期計画に関する矛盾点の意識化(土星とクインカンクス)や斬新な改善案のひらめき(木星天王星)などのイメージです。太陽のリーダーシップはそれぞれの組織ごとの具体的な状況に関して問題点や改善案を明確に示そうとするかもしれません。その後、太陽は水瓶座に入り、しばらくアスペクトを形成せずに進んだ後、この新月の期間の終わりごろに土星と海王星のオポジションに触れます。土星と海王星は一昨年の暮れごろから継続している長期的なテーマですが、「理想に合わせて物質的な秩序や構造、ルールを変えていくこと」に関係します。これまでより大きな範囲、あるいは心の深いところで意識している理想に合わせて、現実の動かし方を変えていきます。その過程では、今まで見過ごされていたルールの曖昧さが取り上げられたり、理想を追求できない現状のシステムに失望したり、理想を実現させようとする実質的な活動が注目を浴びるかもしれません。

その他のアスペクト

この新月の期間で最も重要なアスペクトは木星と天王星のスクエアでしょう。天王星はそのときの全体の状況に反応する機能であり、突然の変化や改革、発明などに関連します。木星は拡大や発展の機能で楽観性や冒険、哲学や学問の発展、未来のビジョンなどに関連します。これらの2つの機能が混ざると景気のよい発展の機会が突然やってきたり、斬新な考え方をみんなで学び取り入れようとしたり、活発で積極的な話し合いや意見交換が行われやすいですが、合意やまとめに至りにくかったり、安易に多くのテーマを抱え、後で収拾をつけにくくなるなどの問題が起こる可能性もあります。比較的速度の遅い天体同士のアスペクトなので影響は表面的で一時的なものではなく、物事の背後でしばらく続く傾向というニュアンスでイメージするとよいでしょう。火星は新月の1週間程度前に冥王星とコンジャンクションになり、その後、山羊座にサインを変えています。そして、2月に入ると天王星とセクスタイルになっていきます。冥王星とのコンジャンクションでは、活動の現場(火星)で強い不満を感じたり力争いが起こったり(冥王星)したかもしれません。これは他人や周囲の動機や複雑な事情を意識したり、自分の中で譲れないものを自覚する機会になったかもしれませんね。天王星とのセクスタイルの時期にはそれらをもとに改革行動を行うと効果的かもしれません。この時期は周囲の意見を比較的素直に行動に反映しやすくなっており(セクスタイル)、多くの人々とともに改善の方向へ行動を方向づけしやすいかもしれません。金星は新月の時点で海王星とコンジャンクションになっています。海王星は多くの人々の気持ちに触れ理想や夢をイメージ化する働きがあり、金星は「感じる」天体ですので、イメージや他人の気持ちを生き生きとリアルに感じやすいでしょう。金星は協力関係を深める働きもありますが、言葉に表さないお互いの事情を察しやすくなるので親密な関係を発達させやすくなるかもしれません。しかし、それらは誤解や幻滅につながる可能性もあるので、確認していないことに基づいて話を進めすぎないように注意する必要もあるかもしれませんね。

今回の新月図の期間は、このような動きを意識しながら、「集団や組織全体に対して責任を持ち、管理/機能させる」、あるいは、「社会の人々に自分をきちんと理解させ、自立した人間になる」という山羊座のテーマの追求を心がけていくとよいかもしれません。さらに、次の水瓶座の表わす「常識に囚われず、今人々が求めている集団のあり方を追求する」のもよいかもしれませんね。これらのテーマが身近なところから経済/政治の動きなど社会的な次元までいろいろな側面でどんなふうに反映されるか注目していきましょう。

実際のサビアンシンボル

それでは、そんな新月のチャートの中から抽選で一つ天体を選び、そのサビアンシンボルを考えてみましょう。今回のテーマは、水瓶座の7番目の度数にある水星です。この度数のサビアンシンボルは、

AQUARIUS7:A child born of an eggshell.(卵から生まれた子供)

です。母親から生まれた子供は生まれて初めて接触するのは母親ですが、卵から生まれる場合は母親ではない可能性もあります。「子供」を新しい展開を作るエネルギーと考えれば、「母親」つまりこれまでの物事の体験の歴史とは関係のないところで物事が展開していく様子を連想させますね。

ではサインのテーマを簡単にテーマをまとめ、さらに内部のイメージを作ってみましょう。

今回のテーマである水星は水瓶座の第1デーカンにあります。風のサインで公の領域にある水瓶座は「集団全体のあり方に関して(公)、いろいろな可能性を比較検討する(風)」というテーマがあります。別の視点から考えれば「個々の具体性から離れた抽象的な次元(公)で物事の法則を考え応用する(風)」というイメージになるでしょう。獅子座の対向サインであることから一人一人が個性を発揮しながらネットワーク的にバランスをとり互いに機能を促進する集団像を思い描いてもよいでしょう(個人=牡羊と個人がバランスをとりながら協力関係=天秤をつくる様子に準えて発想してみてください)。そして、第1デーカンはサインの内部での自互公の自にあたるので、そんな水瓶座のテーマを「まずは自分自身で動かし、サインの価値観を個人の中に確立する」という構図の中で機能させようとする動機があるでしょう。デーカンの前半は、自ら働きかけることに意識が向き、後半は働きかけに対する反応を評価し、価値観/情感として吸収していく過程です。今回の度数は後半にあるので、「集団活動における理想的な原理/法則を自分自身で行動/体験しながら見つける」という水瓶座第1デーカンのテーマについて、働きかけた結果に対面し感受性を発達させながら体験的理解を深めていく過程です。

この第1デーカン後半は、サインを12分割したときの3〜4番目にあたります。これらには、サインのテーマをさまざまな角度から検証したり応用し(3)、その結果得られる体験の実感や感情を自分の存在に根づかせる(4)という働きがあります。これらは水瓶座を頭にして数えると牡羊座(3)や牡牛座(4)にあたります(このようにサインの内部を12分割する方法を「ドワッド」あるいは「ドデカテモリー」と呼びます)。つまり、サインのテーマをさまざまな角度から検証したり応用(3)するためには牡羊座の「動機を自ら行動化する」という働きを必要とし、その結果得られる体験の実感や感情を自分の存在に根づかせる(4)ためには牡牛座の「体験をよく実感しもともとある資源を活用する」という働きを必要とします。これらを意識しながら、1度1度見ていってみましょう。

AQUARIUS6:A performer of a mystery play.(ミステリー劇の演技者)

領域の最初の度数は、その領域のテーマを単純に表現します。演技者は観衆の反応を目の当たりにします。そして、自分の性質とは離れ、観客が最も喜んでくれる人格像を表現します。ここでは人々が認知する人格像と自分の個性的な感情の動きを重ねながら「普遍的人格像(水瓶<>個々のリアルな人格像=獅子に対して)」への理解を深めていくのでしょう。ドワッドサインの牡羊は「自ら演技する」というニュアンスとして表されているのでしょう。

AQUARIUS7:A child born of an eggshell.(卵から生まれた子供)

2番目の度数は、1番目の動きの効果やそれにより引き起こされることがらのほうに注意が向きます。演技者は自ら普遍的人格像を演じながらその背後にある感受性を理解しましたが、今度は演技を見たほうに受け取られる普遍的人格像の効果です。卵から生まれた子供は特定の母親に強く結び付いていません。ある意味で社会の中に飛びかっている一般的な情報=普遍的人格像に育てられていく部分の精神の様子を象徴しているのかもしれません。テレビっ子などのイメージも思い浮かびます。

AQUARIUS8:Beautifully gowned wax figures.(美しい衣装を着た蝋人形)

3番目の度数は、1番目と2番目の相互作用を客観的に理解し応用力をつけていく過程です。このシンボルでは蝋人形といういろいろな普遍的人格像が並んでいます。ここでは、たくさんの例に触れることで一般的な理解につなげていくニュアンスがあります。これはある社会や集団がいろいろな偉人の活躍を伝えながら集団の特徴に見合った人材を育てていく過程として考えることもできるでしょう。

AQUARIUS9:A flag turned into an eagle.(鷹に変化する旗)

4番目の度数は、3番目で理解したものをいつでもしっかり利用できるよう技術化する過程です。旗は記号/法則として示された組織や集団のアイデンティティですが、その意図を状況に合わせていつでも行動化できるように訓練するのでしょう。もっともここでいう「集団のアイデンティティ」は山羊座とは異なり固定されたものではないでしょう。ドワッドでは牡牛座なので、法則の行動化の過程で個人的な資質や才能を生かして動くこともテーマになっているのかもしれません。

AQUARIUS10:A popularity that proves ephemeral.(一時的だと証明される人気)

5番目の度数は、その領域のテーマをより大きな全体のために活かしていこうとする意志を表します。大きな全体の中で考えるとき、ある人格像が人々の強い反応を引き起こすのは一時的だということを理解するのは重要かもしれません。多くの人に共通に好まれる「普遍的人格像」は集団全体の変化に合わせて常に変わっているのです。水瓶座の支配星の天王星は刻々と変化する時間の流れに敏感ですが、それがよく表れているシンボルですね。

このような流れの中、今回のテーマである水星は「卵から生まれる子供」の度数にあります。これは公共性あるいはメディアに育てられる意識などに注目してもよいと思います。水星は伝達や情報交換、考えや技術の発達などの機能があります。個々のあるいは地域的な事情の差には縛られない広い範囲での情報交換から生まれてきた視点が人々の考え方や情報交換の場面に反映されやすいイメージです。マスメディアやインターネットなど地域に縛られない情報交換により生まれてきた感情や習慣、活動などについて注目されやすい期間になるかもしれません。とくにトランジットの太陽がこの度数あたりにやってくる月末ごろに顕著になる可能性があります。

(星座とサビアン・その55より)
posted by ryu at 20:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2007 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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