2007年03月24日

2007.02.18 新月

この記事では円という全体を3つのエリアに分けたときの自互公の方向性を重視して話を進めていますが、これはサインだけではなく、個人の具体的な体験の次元に関連する「ハウス」においても同様に考えることができます。「互」のテーマである「目の前の相手の役に立つ」ためには、まず、「自」の「自分自身をしっかりと確立する」必要がある他、「公」の互いに共通する「集団や社会に関する世界観や未来の展望をしっかり意識」できる必要があります。一つ一つの方向性の違いだけでなく、相互にどんな役割を果たしているのかということにもいつも注意を払えるとよいかもしれません。

水瓶座の新月

では、さっそく今回の新月図(2007.02.18.01:14JST)について考えてみましょう。新月は水瓶座の29番目の度数で起きています。水瓶座は風のエレメントに属しています。風はいろいろなものの動きを誘発したり、把握し、比較や相互関連させる働きがあります。これは人間の意識に関係する次元では法則を認識、利用したり、情報を扱うなど「思考」を行う意識に対応します。

自互公の分類では公の領域にある水瓶座は、「動きを誘発し、相互関係を作り、法則を認識、利用し、情報を扱う」という風のエレメントのテーマを集団全体(公)を強く意識しながら機能させていきます。集団全体を一般的・全体的に把握しながら(公)よりよいあり方を考え出したり(風)、人々の社会的な背景(公)に関して情報を交換し理解を深めること(風)が重要なテーマになっています。これらのポイントを総合し、水瓶座のテーマを「集団のあり方をこれまでの常識やパターンから離れて、今求められているものを重視してもう一度考え直すこと」、あるいは、「人々みんなで動かしているものごとを把握し、それに自分の独特なやり方で関わること」などとまとめましょう。

新月は太陽(リーダー)と月(属する大衆)がいっしょに今後の活動の「見通し」をつくる機会だとイメージするとよいでしょう。このようなイメージを、国や会社という大きな集団だけでなく、家族やパートナー同士など小さな集団、あるいは、「自分」といういろいろな動機の集まりなど、様々な次元に当てはめながら考えてみてください。つまり、今月は(いろいろな次元の)みんなで水瓶座の「集団のあり方をこれまでの常識やパターンから離れて、今求められているものを重視してもう一度考え直すこと」、あるいは、「人々みんなで動かしているものごとを把握し、それに自分の独特な力で関わること」を重要なテーマとして認識し、追求していくことが好ましいのでしょう。また、数ヶ月前から新月がサインの終わりのほうで起こるパターンになっています。サインの終わりのほうで起こるときは、新月の起きた水瓶のテーマは1ヶ月の重要なテーマではあるものの、すぐに次の魚座の「集団や世の中全体、あるいは心のあり方の理想を追い求め、それに染まろう」とする動機も意識されやすくなることを表しています。

新月へのアスペクト

新月(太陽)は、1週間ほど前に土星と海王星のオポジションを通過し、ちょうど冥王星とセクスタイルになっています。その後、魚座に入ると2/14から逆行している水星とコンジャンクションになり、木星天王星のスクエアへと進んでいきます。土星と海王星はこの記事では何度も話題に出ていますが、曖昧なものを正そうとするテーマや、融通の利かない秩序やルールを人の心の通うやさしい理想的なものにしようとする、あるいは理想的でない現実の状態に幻滅や脱力感を感じる、スピリチャルな事柄の正統性を正す、あるいは実用的に利用するなどのテーマが意識されやすくなっていると思います。ここを太陽が通過した際には、太陽の示す「未来の展開を作り出す工夫」としてこれらのテーマに取り組むというイメージになります。実際には太陽は1週間程前にここを通過しながらそんなテーマを意識した後、今水瓶の新月で新たなひと月のスタートを切り、魚座の理想や夢の世界へ入っていきます。しかし、逆行している水星と出会うので過去のやり方を見直したり、みんなで行っていることより自分の抱えている問題を優先しやすい特徴も表れるかもしれません。このような時期には、他人との意志の疎通がうまく進みにくくなるかもしれないので注意が必要です。そして太陽は次第に景気のよい木星天王星とのアスペクト(3/6〜9)へと近づいていきます。この時期はインターネットなど人脈を通して新たな活動の可能性が開けやすいですが、手に負えないほど抱え込まないよう注意する必要があります。

その他のアスペクト

一昨年の暮れより影響が強く感じられてきた土星と海王星のオポジションは逆行現象のため強弱を繰り返しながらしばらく続いていますが、今回の新月の期間に2度目のオポジションが形成されます(2/28)。少し長期的な流れを振り返ってみましょう。土星など公転周期の遅い天体は組織や集団、社会全体の構造の変化に関連しています。これらは比較的ゆっくり、何年もかけて進んでいるテーマです。2001年〜2003年頃は土星は冥王星とオポジションになっていました。冥王星の象徴は「集団で対処すべき問題の中核」のようなもので、土星とオポジションのその時期には「構造改革」などと叫ばれていました。海王星は冥王星の「問題の中核」というより、周辺やそれに付随する心理的な影響や理想の認識に関連しています。つまり、2001年頃より問題の核心を意識(冥王星)しながら構造や秩序(土星)を作り直してきましたが、その過程で今はそれらの構造の変化(土星)に対する心理的な影響(海王星)が露呈している(オポジション)と考えてもよいかもしれません。会社や組織などで集団のあり方を改善している立場の人々はこのようなテーマの動きに敏感になっておくとよいかもしれませんね。また、慢性的な倦怠感や幻滅感を感じやすくなっているので、心身ともに健康には留意するとよいかもしれません。土星がテーマになっているのであせらず少しずつ着実に建設的な方向を目指すとよいでしょう。さらに2008年〜2010年には土星は天王星とオポジション、冥王星とスクエアになっていきます。天王星は斬新な改革を実行していくイメージです。冥王星(問題の根元)とのスクエアなので、集団の存続に関する重要な手術を行うようなものかもしれませんね。一人一人の個人にとっては厳しい体験になるかもしれませんが、集団全体がきちんと個々の人々の利益(おそらくこれを集合させたものが冥王星の「問題の根元」につながっているのでしょう)に応えて機能するようにするためにも通らなければならない試練かもしれません。

金星は火星とのセクスタイル(2/14)を過ぎ、これから冥王星とのスクエアに向かっています。金星と火星の組みあわせは、相手に合わせた行動をしたり、美意識を行動に移したり、公平さを主張したり、楽しい活動に参加したりなどといったイメージがあります(今回の火星金星のアスペクトはバレンタインの当日にできています)が、その後、次第に金星は冥王星とスクエアになるので、もともとの予想や期待に反する大きな感情の動きを体験するような流れになっています。

今回の新月図の期間は、このような動きを意識しながら、「集団のあり方をこれまでの常識やパターンから離れて、今求められているものを重視してもう一度考え直すこと」、あるいは、「人々みんなで動かしているものごとを把握し、それに自分の独特な力で関わること」という水瓶座のテーマの追求を心がけていくとよいかもしれません。さらに、次の魚座の表わす「集団や世の中全体、あるいは心のあり方の理想を追い求め、それに染まろう」というテーマも心がけるとよいかもしれませんね。これらのテーマが身近なところから経済/政治の動きなど社会的な次元までいろいろな側面でどんなふうに反映されるか注目していきましょう。

実際のサビアンシンボル

それでは、そんな新月のチャートの中から抽選で一つ天体を選び、そのサビアンシンボルを考えてみましょう。今回のテーマは、射手座の17番目の度数にある木星です。この度数のサビアンシンボルは、

SAGITTARIUS17:An Easter sunrise service.(復活祭の日の出の礼拝)

です。朝の太陽の光を拝んでいます。たくさんの人々が同時に新しいエネルギーを浴びているイメージですね。少し宗教的なニュアンスもありそうです。

ではサインのテーマを簡単にテーマをまとめ、さらに内部のイメージを作ってみましょう。

今回のテーマである木星は射手座の第2デーカンにあります。火のサインで公の領域にある射手座は「集団全体のあり方に関して(公)、自ら動いて新しい可能性をもたらす(火)」というテーマがあります。別の視点から考えれば「個々の具体性から離れた抽象的な次元(公)で物事を動かすエネルギーを発揮する(火)」というイメージになるでしょう。双子座の対向サインであることから具体的な知識(双子)を補完する抽象的な知恵や哲学の働き(射手)として考えてもよいかもしれません。そして、第2デーカンはサインの内部での自互公の互にあたるので、そんな射手座のテーマを「他人や具体的な対象との関りの中で、(第1デーカンで)自分が実感し身につけたものがしっかり機能することを確かめる」という構図の中で体験しようとする動機があるでしょう。デーカンの前半は、自ら働きかけることに意識が向き、後半は働きかけに対する反応を評価し、価値観/情感として吸収していく過程です。今回の度数は後半にあるので、「集団活動に新たな動きや可能性をもたらす力を目の前の具体的な対象や他人との関りの中で体験する」という射手座第2デーカンのテーマについて、働きかけた結果に対面し感受性を発達させながら体験的理解を深めていく過程です。

この第2デーカン後半は、サインを12分割したときの7〜8番目にあたります。これらには、サインのテーマを相手の反応に合わせながら検証したり応用し(7)、その結果得られる体験の実感や感情体験を統合してこれまでにない自分に変容する(8)という働きがあります。これらは射手座を頭にして数えると双子座(7)や蟹座(8)にあたります(このようにサインの内部を12分割する方法を「ドワッド」あるいは「ドデカテモリー」と呼びます)。つまり、サインのテーマを相手の反応に合わせながら検証したり応用(7)するためには双子座の「身の周りの物事を行う具体的な知識」を必要とし、その結果得られる体験の実感や感情体験を通してこれまでにない自分に変容する(8)ためには蟹座の「自分自身や身内のこれまでの体験を統合し自分の根本を確立する」という働きを必要とします。これらを意識しながら、1度1度見ていってみましょう。

SAGITTARIUS16:Sea gulls watching a ship.(船を見ているカモメ)

領域の最初の度数は、その領域のテーマを単純に表現します。カモメは広い空を飛んでいます。今海のどの辺にいるか、魚がたくさんいるところかという大きな視野の知識(射手)を持っています。しかし、カモメの知識は船に乗っている人が利用して初めて人間の役に立ちます。知識を伝えるべき具体的な相手にめぐりあったのです。カモメは知識を伝える見返りに餌をもらいます。

SAGITTARIUS17:An Easter sunrise service.(復活祭の日の出の礼拝)

2番目の度数は、1番目の動きの効果やそれにより引き起こされることがらのほうに注意が向きます。1番目の度数では抽象的な知識(射手)が具体的な応用力(双子)と出会った場面でしたが、ここではその出会いからもたらされるもの、影響のほうに注目が向きます。日々の生活に直面し、自分の道を探している人々(双子)は、復活祭でみんなで日の出を見ながら集団的な精神性の高まりを感じることでひらめきを受け、エネルギーを受け取るのでしょう。

SAGITTARIUS18:Tiny children in sunbonnets.(日除け帽をかぶっている子供たち)

3番目の度数は、1番目と2番目の相互作用を客観的に理解し応用力をつけていく過程です。一個一個の個人に対して集団的な活躍の可能性や意義を感じさせる「太陽」は、いろいろなかたちで人々に影響を与えます。その中にはエネルギーが強すぎて子供にとっては有害なものもあります。ここでは射手と双子の相互関係の働きのいろいろな側面を理解し、よい面や悪い面を把握していきます。また、日除け帽をかぶせたのはおそらく母親ですが、この母親の保護というイメージはこの度数から始まるドワッドの蟹のイメージに通じます。

SAGITTARIUS19:Pelicans moving their habitat.(住処を移動するペリカン)

4番目の度数は、3番目で理解したものをいつでもしっかり利用できるよう技術化する過程です。社会的な可能性を広げてくれる太陽のエネルギーはここでは住みやすい自然環境として表れています。前の度数では影響を調整するために自分は動かず帽子をかぶりましたが、この度数では住処を移動して適応します。射手の「大きな視点での概念的な知識」を利用する方法としてここではドワッドの蟹らしく生活環境への反映のイメージとして表現されています。

SAGITTARIUS20:Men cuttting through ice.(氷を切り進む男たち)

5番目の度数は、その領域のテーマをより大きな全体のために活かしていこうとする意志を表します。ここでは射手座の概念的な知識を積極的に生活に利用していこうという冒険的な意志が感じられます。氷を切り進んで冷蔵用に利用するのでしょうか。氷は放っておくと溶けてしまいます。その利用には自然の概念をうまく利用しようという冒険心と理解力が必要です。あるいは南極で氷の海を切り進んでいるのでしょうか。それでもやはり自然の知識と冒険心が重要です。

このような流れの中、今回のテーマである木星は「日の出の礼拝」の度数にあります。木星はこの度数のある射手座の支配星であり、「集団全体のあり方について新しい可能性をもたらそう」とする動機を実現していく天体です。拡大や発展、冒険をしたり、直観や期待に従って動いたり、世の中の理想的な姿を探求したり、哲学や宗教、高等教育を通して視野を拡大したり、人々の集団や社会への参加を促したりする機能があります。つまり、木星が木星のテーマを「第2デーカン後半の構図を通して」表現しようとしているイメージです。つまり、木星の抽象的な知識やビジョン、世界観などを個々の具体的な状況や対象に合わせて利用する機会が顕著に見られるのではないかと考えられます。最近木星は天王星にアスペクトしたばかりで斬新なアイデアや人脈ネットワークなどを意識しているかもしれません。そこに具体的な方法論まで合わさってくるので様々な企画が出てきやすくなりそうですね。しかし、その「方法論」を示す双子の支配星である水星が逆行していますので、具体的に動きたい気持ちは強く持っているものの、プランの修正や伝達の行き違いなどで進み方は少し遅れがちになる側面もあるかもしれませんね。

(星座とサビアン・その56より)
posted by ryu at 20:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 月相2007 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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