2013年07月01日

成長と分化

最近、「成長のための緊張」ということを考えていて、一つの視点として、成長というのは分化と統合を繰り返しながら進む意識化の過程と考えることができると思いました。なぜこんなことを考えているかというと、一つは現在翻訳中のノエルティル氏の「Astrology and Personality(12冊シリーズの5冊目)」の中のクルトレヴィンの概念に「分化」という概念が出てきたことと、もう一つは私が学生の頃の日記に書いてあった成長パターンを説明する「杭」に関する図式が分化で説明できそうだと気がついたことです。

具体的に考えていきましょう。私は小さい頃「聞いたことを試してみる」ことが好きでいろんなことをやってみていました。幼稚園か小一の頃のある日、「セルロイドの下敷きは火に燃えやすい」という話を聞いてほんとかなと石油ストーブに近づけてみました。その瞬間下敷きは見事にわーっと燃え上がり、私はびっくりして呆然となり、物凄い形相した母親がとんできて下敷きを私の手から板の間に叩き落とし、髪の毛を焦がしながら火をはたき消しました。叱られたのに加えいきなり火が出たショックで、その後「火遊び」はしなくなりました。電気を使った遊びはよくやっていたのですが…。つまり、私の中で「火遊び」の方向に杭が打ち込まれたのですね。この体験は、多分どこかで私が猫舌になっていくことにも関係していると思います。

こうして「怒られる」ことである種の振る舞いに抑制がかかりますが、ときどきなぜ怒られたかよくわからないで大まかな状況に対して振る舞いをコントロールすることを身につける場合もあります。父親が機嫌が悪いと怒られるから、「父親がいるときには大人しくしよう」というパターンを身につけるかもしれません。特に小さい頃は説明されずにしつけられることも多く、「何について怒られているか」をよく理解できていないこともあるでしょう。

しかし、少し大きくなるとだんだんいろんなことがわかってきます。小さい頃はなんとなく「こんなようなことをするとお母さん/お父さんに怒られる」とビクビクしていたのが、こういう理由でこうなるからこれはしない方がよいとわかってきます。つまり、大まかな方向全体にブレーキがかかっていたものが、より細かく見分けられるようになり、より小さい焦点の定まった領域のブレーキに変わってきます。このとき、人は太陽の「物事を照らし出す力」を使って細かく見分けることができるようになっていくのです。

しかし、小さい頃に「大まかに働いていたブレーキ」は、意識で細かく見分けることができるようになったあともしばらく働き続けます。こちらは月の「感情パターン」により動いています。細かく見分ける力で理屈で納得しても、何度もそれでうまくいくと感情が繰り返し体験的に吸収しないと気持ちの動きは変わらないのです。そして、感情パターンの中には小さい頃形成されてから意識的の注目されずなかなか修正されずにずっと続いてしまっているものもあるでしょう。

成長のための緊張について分析していく際には、このような点を意識しながらどんな感情パターンがどのように形成されていったか、それがどんな風に修正されていったかということに興味を持って追いかけていくとよいでしょう。
posted by ryu at 07:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 象徴の探求 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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