2013年07月02日

成長と統合

分化の話ばっかりでは、バランスがとれません。成長していくということは、もう一つ自分自身の全体像が見えてくるという側面もあります。占星術の象徴では、半球の強調やエレメント、モードなどのバランスなど、統計的な側面に関する自覚が出てくるということです。私はよく「基本セット」としてホロスコープ上にあるアスペクトをすべて書き出して「あだ名」をつけながら全部が相互に反応しながら働く様子を想像することを勧めています。これも年齢を追って全体像が自覚しやすくなっていく部分です。

成長するということは、前回のお話のように細かい見分けがついていくという方向と同時に、大きな全体の視点や役割分担などの意味、意義を理解できるようになっていく側面もあります。それは同時に自分自身の全体性に気がついていくプロセスでもあります。また、これは分化の過程と相互に深まっていくプロセスでもあります。

分化の過程で「細かく見分ける」力がついていく際、例えば、最初に土星と火星が反応したとしましょう。つまり、ある行動をしたら(火星)父親に怒られた(土星)とします。このとき、まだ分化の深まっていない次元の場合、自分の行動を阻害されたと強い印象を持つかもしれません。しかし、もちろんすべての行動が阻害されるわけではなく、方向づけられる条件があることに気がつき始めます。それはちょうど土星に関してサインやハウスの状態を理解し見分けがついていく過程と考えてもよいでしょう。

では、どうやってサインやハウスを理解できるようになるかというと、たくさんの経験を重ねるうちに、サインやハウスが全体の中で役割分担をしている様子自体を少しずつ理解していくからに他なりません。私の場合は、事前に怒られても興味を持ったことは試してみてしまう特徴があったかもしれません。だから、失敗して実際に痛い目にあってみて、なるほど云うことをきくべきだった、とはじめて感じることも多かったかもしれません。また、友達や仲間ができて、自分の知っていることを伝えて共有する嬉しさがわかったときに気がつくことも多かったかもしれません。自転車で両手を放して乗れた、竹馬でとても高くして乗れた、そういうのをみんなにシェアして楽しかったかもしれません。調子に乗っていると鉄棒から落ちて怪我したり、痛い目にあいました。叱られたときは家から締め出されたり、父親の儀式的なげんこつというのもありました。

自分でいろいろ試すことができたり、立場の違う体験をすることができると、あるテーマに関して総合的な理解が深まります。すると、しつけや方向付の意味が分かり理解が深まり「分化」が進んでいきます。このとき、一歩引いて、より全体的な視点で考えてみると、自分の興味(太陽)や家族/身近な人々の取り上げる物事(月)の周りの体験は増えますが、そういう部分から外れている体験は増えません。あるいは、エレメントやモードの偏り、半球の強調、主要なアスペクトに関連して体験量の濃淡が次第にできてくるのです。濃淡ができながらも、全体像の範囲の感覚などもできてきます。このように少しずつまだらに進んでいく全体像の理解こそが「分化」における判断力の洗練につながっているのです。占星術の象徴で言えば、このような成長は知性の発達に関連し、特に分化=水星と全体像の理解=木星の相互作用の働きに重要に関連していると考えられます。
posted by ryu at 09:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 象徴の探求 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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