占星術の象徴では、成長のための冒険を9ハウスと関連させて考えることができます。先日、ある勉強会で9ハウスについて考えながら、心理療法の基本となっている「リフレーミング」という概念を9ハウスの象徴として考えることができるというお話をしました。
人間は誰も幼少期にその人の人生の基本となる考え方のパターンを形成します。無自覚にこの考え方の枠に縛られてしまうと、のびのびと自分らしい人生を追求できなくなってしまうことがあります。ちなみに、そのような自己実現の阻害はもしかするとエーリッヒフロムのいう権威主義という「逃げ道」へ進む流れを作ってしまう可能性もあるかもしれません(http://omoinoha.exblog.jp/21180447 参照)。
3ハウスの反対側の9ハウスは、そのような考え方のパターンを客観視し、より広い視野の中で振り返ることを可能にします。ある考え方を今までとは異なる枠組み(フレーム)から見ながらバランスを取り修正すること、それが心理学で言うリフレーミングです。これは、家族療法やNLPのみならず、あらゆる心理療法が機能する根本原理のひとつと考えることができるでしょう。
さて、先日、妻と話をしていて、健康を害していると、なかなか積極的に人生を修正していく発想をしにくくなるという話になりました。健康の阻害は占星術で言えば6ー12ハウス軸の話です。なるほど、確かにそれは3ー9ハウス軸の「リフレーミング」を阻害する可能性があります。また、反対に12ハウスに関連づけられる瞑想やヨガなどは、リフレーミング、つまり心理療法の効果をうまく発揮させるための重要なポイントを握っているということになります。
どのグランドクロスでもそうですが、クロスしている二つの軸は男性サイン(奇数ハウス)と女性サイン(偶数ハウス)になりますので、未来と過去、男性性と女性性のバランスを取ることが重要になるということに繋がっていくのでしょうね。