2008.02.07の新月
では、さっそく今回の新月図(2008.02.07.12:44JST)について考えてみましょう。新月は水瓶座の18番目の度数で起きています。今回の新月は日蝕になりますのでいつもの新月より根の深い影響力があることを意識しましょう。影響規模はともかくチャートの働き方はどんなホロスコープでも同じですのでいつもの視点を順に振り返ってみましょう。新月の起こる水瓶座は古くは土星、現代では天王星と関連づけられています。土星も天王星も太陽の周りを一周するのに数十年から百年以上かかるものもある遠い軌道の「社会天体」の仲間です。社会天体は、「集団で追求しているテーマ」を機能させる働きがあります。「社会天体」という名前が個人的なことには関係が薄いと考えられがちですが、占星学では「象徴をさまざまな範囲に当てはめて考える」ので、2人以上であれば小さくても「集団」であることを意識する必要があります。というより、「集団」というのは人数の話ではなく視点の違いなのです。自互公の話を思い出してください(公が「集団」にあたります)。これを2人で向き合っている状況を想定すると整理しやすいです。「自」はまず自分自身の立場を考えます。「互」は相手の立場を理解します。「公」は自分と相手が「一緒に行うこと、共同で追求すること」に意識が向きます。つまり、同じ2人でも個人天体の場合はそれぞれ別々の立場のやり取りとして考えますが、社会天体は2人合わせた全体の立場からものを考えるのです。人数ではなく視点の違いだということを意識しましょう。
土星も天王星もそんな「全体」の視点を考える社会天体の中でも「誰もが理解できるよう実際的に機能させたり、形や型をつくる」働きがあります。これはちょうど土星と天王星の間あたりに肉眼で見える/見えないの限界があるからです。また、別の発想では、熱くて溶けて自由に形を変えていたものを「冷やして固める」ことをイメージしてもよいでしょう。確かに土星や天王星の支配する山羊座や水瓶座は冬の寒い時期に対応しています。女性サインである山羊座は「これまでに形になったものを維持する」ニュアンスがありますが、男性サインである水瓶座は「みんなで追求するべき新しい形/型を探求していく」ような方向性をもっています。また、支配星の天王星は、「ランダムなその場その場の変化に対応する」というテーマももっています。そんなニュアンスも水瓶座のイメージに加えてもよいでしょう。今月はいろいろなものごとが水瓶座の「これまでと異なる新たなルールや秩序の探求」という動機のもとに動いていることを意識できるとよいかもしれませんね。
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